マイ・レスキュードッグ(我が家の捜索救助犬)育成トレーニング
(1)大地震の際の問題点
東海地震や東京直下型地震では、想定される全壊、半壊住宅は少なく見積もっても、14万戸に及ぶと考えられています。倒壊した家屋の下敷きになる人の数は数万人に達します。
その救出のためには、1万頭の災害救助犬が必要と言われていますが、もしそれだけの頭数の災害救助犬が揃っていたとしても、実際に人命救助の限界とされる72時間以内に救助活動に着手できる救助犬チームは、ごくひと握りではないかと考えられます。
なぜなら、被災地では倒壊した家屋や塀などが道路をふさぎ、消防車でさえ火災現場に近づくことができません。
まして、災害救助犬を載せた車は緊急車両として認められていないので、現場に近づくことは簡単ではありません。しかも、二次災害に巻き込まれる可能性がある段階では、指導手が危険地帯に入ることは許されないでしょう。