(3)捜索索救助犬はどのように人間の臭いを嗅ぎ取るのか


捜索救助犬は、人間の身体が常に放射している臭いの小さな分子を嗅ぎ分けます。それは環境のさまざまな条件によって影響を受けます。


人間の体からは「ラフト」と呼ばれるフケのような細胞が常に剥がれ落ちていて、それにバクテリアがくっついて繁殖することで、空中にその臭いが残るとされています。


その臭いは、風の流れによって広がりますが、訓練によって、臭いの濃さが嗅ぎ分けられるようになり、空中に漂う人間の臭いを追跡できるようになると言われています。


①気温

気温が低ければ残留臭が消えてしまうのが遅くなります。気温か高いと残留臭が消えてしまうのが早くなるだけではなく、犬の鼻の粘膜が乾いて嗅ぎ取る力が弱まります。


②風

風が吹いていると臭いの分子が広い範囲に運ばれ、犬の鼻も乾きます。


③雨

雨が多く降ると、臭跡は洗い流され、雨のしずくを吸い込んでそれが鼻の粘膜に付着すると、嗅覚が鈍ります。


④他の犬の臭い

他の犬の臭いに影響を受けます。雄犬は、暑い時の牝犬の臭いに大きな影響を受けます。