(2)地震に備えて用意しておくもの
1.命を助けるための工具
どこの家庭にもひとつは置いてあるのが、いろいろなものが詰められている非常持ち出し袋。
その中身はどれも役に立ちそうなものばかりに思えますが、全て、助かった後で使うものです。助かった後は、3日もすれば救援物資が届くのでなんとでもなります。
地震が来たときに、まず必要なものは、ノコギリ、バール、ロープなど。つまり、命を助けるための工具なのです。とにかく、命を助けるための「緊急脱出キット」こそ、必需品です。
(バールは安物はだめ。頑丈なタイプを選んでおかないといざという時に役に立たない。)
2.阪神・淡路大震災の被災者が選んだ、役に立ったものベスト20
1位 懐中電灯
2位 食料品
3位 ラップフィルム
4位 ビニール袋
5位 小型ラジオ
6位 トイレットペーパー
7位 電池
8位 ウェットティッシュ
9位 手袋・軍手
10位 小銭
11位 使い捨てカイロ
12位 カセットコンロ
13位 下着
14位 薬
15位 紙コップ
16位 飲料水
17位 アルミ箔
18位 紙皿
19位 生理用品
20位 帽子
3.一般的に用意しておくと良いとされる物
* 最低1.5日分の家族全員の食料
* 飲料水 3リットル
* 医薬品
* 懐中電灯+3回交換できる電池
* 携帯ラジオ
* ラップフィルム
* 携帯電話の充電器(電池式、手動式)
* ビタミンC(ストレス解消)
* 黒砂糖
4.避難生活で困ったことのトップが「トイレ」
水や食べものは1日ぐらい摂れなくてもがまんできます。しかし、トイレに行きたくなったら、がまんはそう長くはできません。
大震災では水道管が破壊されて、水が出なくなります。水が出ないと水洗トイレは使えません。給水車が配る水は飲み水として使うもので、トイレの水までは確保できないないのです。
* お風呂の残り湯を捨てずにとっておけば、トイレの水として使える。
* 池や川、プールの水をバケツに汲み置きしておいて、トイレ用として使う。
* 小便の後では、水を流さない。
* 大便は、便だけをバケツの水で流し、使用したトイレットペーパーは黒いゴミ袋に捨てる。
* 仮設トイレは多くの人が使うので、一定の場所に便が積もって、尖った山のようになる。
「ならし棒」で崩すことで便槽のキャパシティを増やす。
阪神・淡路大震災では、避難所にいたお年寄り、特に女性が「トイレに行く回数を少なくしたい」と、水分を控えたことから、体調を崩すケースが多くありました。
避難生活では、トイレは大問題になることを覚えておきましょう。