(6)一般ボランティアの活動状況(15~20名、午後は近隣の小中学生も参加)


本部は2つの部門に分かれて運営されていた。


*管理センター部門
A.受付時間 10:00~17:00(実動は9:00~18:00)
B.9:00~11:00までの間に約40件の電話を受ける
  ・マスコミからの取材申込み
  ・義援金、救援物資の申し出
  ・迷い犬・猫の問い合わせ
  ・里親希望者からの問い合わせ(名簿作成・登録→後日TELする)
   近くの人を優先する方針
  ・引き取りの要請→飼育環境が十分に整っていないことを説明し、簡単にはOKを出 さない方針。それでも1日当り10~20頭は増えている。
C.受け入れ時の書類を作成
  (台帳と誓約書の作成、預かりは1ヶ月単位で更新する)
   里親決定時の書類作成

救護部門
・保護動物の健康管理と治療
・ワクチン接種が未確認の動物には全て接種する
(D-5,FVR-CP,RVは接続していない)
・重症動物は神戸市の動物病院で入院治療する

搬入されたペット・フードの整理・保管、市内各地への分配、搬出

里親の引き取りが決まった動物に対する避妊・去勢手術は無料で行っている

(社)日本動物福祉協会の女性スタッフ2名が戦力となっている
電話の応対は、動物の取扱いの知識や経験がない人ではむずかしい。
自ら車を運転して動物を引き取りに行くなど、精力的に働いてきる。


「一般ボランティアの仕事の内容」


 1)犬舎の清掃           (主に女性が担当)
 2)毛布、タオルの洗濯      (主に女性が担当)
 3)給餌、食器洗い         (主に女性が担当)
 4)犬の散歩、排泄物の処理   (男女ともに担当)
 5)食事の用意とあとかたづけ  (主に女性が担当)
 6)施設の清掃とかたづけ    (主に女性が担当)
 7)ゴミの焼却
 8)救援物資の仕分け、保管   (男女ともに担当)
 9)ムードを明るくする       (女性が活躍 


「責任者の獣医師からの運営方針の説明」


1. 現時点では、被災地で避難生活をしている人たちも多く、動物のために設備の整ったシェルターを作ることは賛意を得られにくいと考えている。しばらくは、現状の施設で何とかやりくりし、動物のケアについては、人手をかける方法で乗り切りたい。


2.一般ボランティアの協力に甘えずに、獣医師自身が貢献する姿勢を持たなければならない。獣医師はこれまで、「動物は家族の一員です、大切にしましょう」と飼い主に言ってきた。この状況下で被災動物に救いの手をさしのべないような獣医師であれば、その言葉は単に自分の利益のために言っていたのだと思われかねない。神戸市、兵庫県の獣医師だけではなく、全国の獣医師に理解してもらいたい。


3. 家族ぐるみでの参加を含め、多くのボランティアの支援を望んでいる。ボランティア活動がこの国に根づくよいきっかけにもなる。


「参加した獣医師ボランティアの感想」


1. 足腰の弱っている犬や心臓病の犬、高齢の犬などもいるため、健康管理とともに、犬の出し入れや散歩などについて、一般ボランティアにアドバイスする必要がある。獣医師がついていることで、ボランティアの人たちも安心感をもてる。


2. 神戸市の獣医師と一般ボランティアの間に入って、センターの円滑な運営を手助けできる。