●大地震はいつ来てもおかしくない


関東・東海地方に数年内に、大きな地震が発生する可能性は、84%と予測されています。


駿河湾の海底には、駿河トラフと呼ばれる細長い凹地(へこみ)が走っています。


これは、日本列島の南側にあり伊豆半島を乗せた「フィリピン海プレート」が、その北西側の日本列島を乗せている陸側のプレートの下に向かって沈み込むプレート境界だと考えられています。このプレート境界を震源域として、「東海地震」が発生する可能性が高まっているのです。


駿河トラフから南西に向かって繋がる南海トラフに沿った海域では、大規模な地震が100年から150年位の間隔で繰り返し発生してきました。その中に十分に地震を発生させる力を蓄えているにもかかわらず、一度も地震の発生源になっていない地域が残っており、それが「大きな地震がいつ起きてもおかしくない」と言われる根拠のひとつです。


また、駿河湾周辺の地殻の歪の蓄積状況が測量などによって調べられており、現在まで着実に歪エネルギーが蓄え続けられていることが確かめられています。すなわち、駿河湾周辺域は日本列島で最も地殻の歪が蓄積された地域のひとつであり、このことがさらに東海地震の切迫性を裏付けています。


東海地震(マグニチュード8程度)が発生すると、静岡県、山梨県の一部では震度7となるところがあります。また、静岡県全域及び山梨県、愛知県、神奈川県、長野県、岐阜県の一部を含む広い地域では震度6強か6弱、それに隣接する周辺の地域では震度5強程度になると予想されます。 東京都や三重県は、震度5強以下と想定されています。


また、中央防災会議は、どこでも起こる可能性のある直下型地震が東京区部の直下で発生した場合の被害想定を発表しました。晴れた冬の平日、午後6時ごろに東京区部の地下20~30キロに、マグニチュード7.2の地震が発生した場合での予測です。(風速6m/秒)


震源地:駿河トラフ


地震の規模 : M.7.9

死者      : 9,333人

負傷者    : 重症  21,093人

          軽症 125,975人

          合計 147,068人

住宅被害   : 全壊  36,343棟

          半壊 119,073棟

          合計 155,416棟

住宅火災消失: 632,616棟

避難所収容  : 世帯数    814,606

          人数   2,106,899人


震源地:東京区部直下


地震の規模 : M.7.2

死者      : 7,159人

負傷者    : 重症 17,438人

          軽症 140,597人

          合計 158,032人

住宅被害   : 全壊  42,932棟

          半壊  99,596棟

          合計 142,528棟

住宅火災消失: 378,401棟

避難所収容  : 世帯数 650,082

           人数  1,514,708人