●認知障害による「鳴き声」の問題
認知障害の犬を抱える家族が最も悩み、手におえない症状が長時間にわたる鳴き声です。
日本の住宅事情から、近所迷惑になることが一番の気がかりなのです。
症状が進行すると飼い主が抱いても鳴きやみません。
夜鳴きが続くようになると、飼い主の家族が寝不足や精神的な疲労などから、気が滅入ってしまうことも少なくありません。しかし、老犬だからとあきらめてしまわずに、何か他の原因があるかもしれないと考えてみる必要もあります。
夜鳴きは、実際には認知障害ではなく、痛みや暑さ、寒さ、あるいは空腹などが原因だったり、寂しさからの仮病の場合もあるからです。
「対応策」
①家族で意識して声をかけたり、スキンシップを多くする
②適度な日光浴をさせて、体内時計を正常に戻す
③寝床を低反発マットに変える
④寒くないようにヒーターを入れたり、服を着せる
⑤マッサージをする
⑥厚手のカーテンなどで防音する
鎮静剤や麻酔剤を処方してもらえば、鳴き声は治まりますが、それらの薬を使い続けることは、犬の身体に大きな負担となり、死期を早めることになります。