●犬用のシャンプー剤を選ぶ
プロのトリマーがシャンプーを選ぶ時には、使いやすさ(泡立ち、泡切れ、乾きやすさ)、仕上がり(汚れ落ち、ボリューム、しっとり感)、トラブル反応(かゆみ、赤み)などが選択の基準です。
①安心して使えるシャンプーの条件とは?
1. 刺激性が低く、被毛や皮膚にダメージを与えない
2. 皮脂を取り過ぎない程度の適度な洗浄力がある
3. すすぎやすく、洗浄成分などが被毛や皮膚に残留しにくい
②使い勝手の良いシャンプーの条件とは?
1. 泡だちが良く、キメ細かい泡になる
2. 泡に持続性があり、すすぐときには泡切れがよい
3. 洗いあがりは、毛吹きがよく、被毛に自然なツヤと適度な柔軟性がある
③低刺激の界面活性剤を選ぶ(液体石鹸も含む)
低刺激性 ★★★
界面活性剤の系統 :陰イオン・アミノ酸 ラウロイルメチルアラニン系
酸の種類/備考 :カルボン酸(有機酸)・弱酸性・べピーシャンプーにも使われる
低刺激性 ★★
界面活性剤の系統 :陰イオン・アミノ酸 N-アシルグルタミン酸系
酸の種類/備考 :カルボン酸(有機酸)・弱酸性 典型的なアミノ酸系低刺激性界面活性剤
低刺激性 ★★
界面活性剤の系統 :陰イオン・アミノ酸 N-アシルメチルタウリン系
酸の種類/備考 :スルフォン酸(強い無機酸)・中性 代表的な低刺激性界面活性剤
低刺激性 △
界面活性剤の系統 :陰イオン・高級アルコール ラウリル燐酸系
酸の種類/備考 :燐酸(弱い無機酸)・弱酸性
低刺激性 △
界面活性剤の系統 :陰イオン 石鹸系
酸の種類/備考 :オレイン酸(有機酸)・弱アルカリ性 脂肪酸ナトリウムNa/脂肪酸カリウムNa
低刺激性 ××
界面活性剤の系統 :陰イオン・高級アルコール ラウレス硫酸系
酸の種類/備考 :硫酸(強い無機酸)・弱酸性 表示指定成分
低刺激性 ×××
界面活性剤の系統 :陰イオン・高級アルコール ラウリル硫酸系
酸の種類/備考 :硫酸(強い無機酸)・弱酸性 表示指定成分
④界面活性剤以外の洗浄剤を選ぶ
炭酸ナトリウム、ピロ燐酸ナトリウム、トリポリ燐酸ナトリウムなどの無機質ミネラルは、食肉結着剤などの食品添加剤としても使われていますが、皮脂と汚れの間に割り込む形で、洗浄します。
その洗浄力は、合成界面活性剤と同等以上ですが、皮膚への浸透性はありません。
また、ミネラルイオンには、消臭力があります。ミネラルイオンがアンモニアなどのニオイ分子とイオン交換反応を起こして、中和するので、臭いが消えるのです。