●ブラッシングのやり方


子犬のときからブラッシングに慣れさせていきますが、最初はブラシを使わないで、やさしく声をかけながら、犬にとって気持ちの良い場所、首や胸をなぜることから始めます。


そして、徐々に、背中や頭、顔、肢などに触られることに慣らしていき、最後には犬が触られたがらない口のまわり、耳、足先、尾といったところに進みます。


触られることに慣れてきたら、ブラシやコームでブラッシングを始めます。


力が強すぎたり、無理に毛を引っ張ったりして、痛い思いをさせてしまうと、それからはブラッシングを嫌がるようになってしまいます。


最初は少しずつやさしく行い、徐々にブラッシングの時間を延ばしていくようにします。


滑毛種のブラッシング


パグやドーベルマンなど、滑らかで短毛の犬。まず、ラバーブラシで毛の流れに逆らうように梳かして、抜け毛や汚れを取り除き、続いて獣毛ブラシで毛の流れに沿って梳かし、整えます。


短毛種のブラッシング


コーギーやラブラドール・リトリーバー、柴犬など、柔らかい下毛と上毛をもつ短毛の犬。スリッカーやピンブラシで抜け毛を取り、もつれ毛をほどきます。毛を手でかきわけるようにして、毛の流れに沿って梳かします。最後にコームで梳かして、仕上げます。


中毛種のブラッシング


ークシャーテリア、マルチーズなど、絹のように細く長い被毛の犬。

毛をかき分けるように毛の根元から毛先まで、毛の流れに沿って梳かします。毛玉ができやすいので、入念に梳かすようにします。その後、コームで仕上げます。

長毛種のブラッシング


コリー、シェットランド・シープドッグ、ポメラニアンなど、密生した下毛と長い上毛を持つ犬。

スリッカーやピンブラシで下毛の抜け毛を取り除き、毛の流れに沿ってコームで整えます。


オーバーコートと皮膚を傷つけないように注意します。抜け毛は生理的な代謝なので、無理に抜こうとする必要はありません。


長毛種では、毛玉ができやすいので日頃からしっかりとブラッシングする必要があります。


毛玉ができやすいのは、身体が擦れるところ(脇の下、お腹、後ろ足としっぽの間)、後ろ足でよくかくところ(耳の後ろや顔のまわり)です。毛玉を無理にほぐそうとすると犬が痛がるので、コームとスリッカーで、ていねいにほぐしていきます。


大きな塊になって、フェルトのように固まっている場合には、ハサミで切り取ります。