●エキノコックス


エコノコックスは、北海道に生息するキタキツネの約40%が感染しているとされる、キツネを終宿主にする寄生虫です。


体長4ミリほどの多包条虫(サナギ虫の仲間)で、キツネの小腸で成虫となり、虫卵を排泄します。


虫卵を食べた野ネズミを他のキツネが食べるといった連鎖で、感染が拡大していきます。


野ネズミに咬みついたりした犬に感染し、感染した犬の糞便についた虫卵が口に入って、人にも感染していきます。


エキノコックスの幼虫は、肝臓に寄生して増殖しますが、潜伏期間が長く、自覚症状が出ません。


そのまま気づかずにいると肝臓ガンに似た重症の肝機能障害を引き起こし、末期には他の臓器にも転移して、90%以上の致死率を持つと言われます。


北海道から本州への人の移動とともに何千頭もの犬が本州に渡ってきているので、エキノコックスが広範に広がることが懸念されています。