●メス犬への避妊手術とメリット


避妊手術を施せば、妊娠ホルモンの影響を小さくできます。


1.乳腺腫瘍や子宮内膜炎、子宮蓄膿症などにかかるリスクを、避妊手術によって小さくできる。


最初の発情期を迎える前に手術をしたメス犬と、手術をしないで4回目の発情期を経験したメス犬とを比較すると、後者は約300倍の乳ガン発生率を持つと言われている。


乳腺腫瘍に関しては、初めての発情前(生後5~6ヶ月)で避妊手術をすれば、発症率が大幅に低下することが認められていますが、2歳半を過ぎてからの手術では、発症率の低下の効果はありません。


2.高齢になると、麻酔で死ぬ可能性も高くなるので、病気にならないための予防的な効果を評価する考え方もあります。


3.糖尿病の予防や治療にも効果がある。


メスはオスの2倍糖尿病になりやすいというデータがある。発情時に分泌される黄体ホルモンが、インシュリンの働きを妨害するためと言われる。糖尿病のメス犬で、避妊手術をしただけで治ってしまったという例も報告されている。


4.皮膚の病気にかかりにくくなる。


5.偽妊娠がなくなる。

1度発情期を迎え、出産を経験したメス犬は、その後で周期的にくる発情期に苦しむことがあり、避妊手術でそれをなくすことができる。


老犬が乳腺腫瘍(乳ガン)になり、麻酔のリスクを心配しながら、大手術をすることになったというような経験をした飼い主は、病気の予防として犬に避妊・去勢手術を施すことに、積極的に賛成する人が多いと言われます。