歯周病予防


犬の場合には、24時間内に歯垢が付着するので、「毎日歯磨きする」ことが理想ですが、それができないのであれば、3~5日で歯垢が歯石に変化するので、それを防ぐために3日に1度、歯磨きをするのが目安になります。


歯石になると家庭でのケアでは除去できないからです。


歯垢、歯石がつきやすいのは、歯の内側よりも外側です。


唾液が分泌されるところに近い奥歯と表面積が大きい犬歯は、歯垢が歯石に変わりやすいので、念入りに歯磨きすることが必要です。


フード(療法食)やデンタルガムによる歯周病予防


歯石の蓄積予防や歯垢の軽減効果のある療法食もあります。


繊維質が層状構造で含まれているため、噛んでも砕けにくく、歯の表面に付着した歯垢をこすりとる効果をもつフード、あるいは、適切な比率の脂肪酸を含有することで、炎症の仲介物質を減少させて、新たな歯石の蓄積を予防するフードなどです。


このような療法食を使った結果、歯石の蓄積を最大で55%減少させたという報告もあります。


おやつ感覚で与えるデンタルガムにも同様の効果をうたうものがあります。


動物病院での歯垢・歯石除去


歯周病の治療は、全身麻酔をかけて行います。


1. 口腔内を洗浄後、超音波スケーラーでおおまかに歯面の歯垢・歯石を除去する


2. 鎌形スケーラーやキュレットという器材を使って、ハンドスケーリングという方法で微小な歯垢・歯石、汚れを除去する


3. スケーリング後の歯の表面はザラザラになっていて、そのまま放置すると歯垢・歯石が付着しやすいので、研磨剤でポリッシングして、滑らかな状態にする。