●ドッグフードのメリットと手作り食材の良い点をそれぞれ活用する


ドッグフードを基本にして、手作り食材を栄養バランスを崩さない程度にトッピングする方法なら、それほど手間がかからないので、長続きします。


市販のドライフードやウェットフードに、手作り食材をトッピングする(おかずの残りでも良い)


手作り食材はまとめて作って、小分けして冷凍保存しておく。1回ごとに解凍して使う


水分を含む食材は、消化を助ける


総合栄養食のドライフードは、水分含有率が10%程度と少ないために、消化するのに必要な水分が不足してしまいます。


犬は、水を飲みながらフードを食べるわけではないので、水分を含む食材を足すことは、消化をスムースにしてくれるので、食物過敏症の予防になります。


肉を加える最も簡単な方法は、ウェットフードの肉の缶詰を使うことです。


ウェットフードは、70%以上が水分で、消化しやすいタンパク質が含まれています。しかし、骨などを一緒に与えないと、カルシウムとリンのバランスが崩れてしまいます。


そこで、卵殻に含まれる炭酸カルシウムにリンゴ酢を作用させて作った「酢酸カルシウム」などを与えるようにします。


米酢などでも良いのですが、リンゴ酢を使った方が溶解度や栄養価が高く、嗜好性も良くなります。


酢酸カルシウムの作り方


材料 : 卵の殻、リンゴ酢


1. 卵殻をよく洗い、ビン(容器)に入れたリンゴ酢の中に入れる。急ぐ場合は、ミルサーなどで粉末にしてから入れる。


2. ビンには蓋をせず、サランラップをかけて輪ゴムで留め、上部に楊枝などで穴を開けておく。


3.冷蔵庫に入れて、翌日から液体部分だけを使います。


卵殻だけでなく、よく洗った生卵を丸ごとリンゴ酢の中に入れておくと、酢卵と呼ばれるサプリメントにもなります。この場合、生卵(殻付)を酢の中に入れ、殻が溶けて中の半透明の膜のみになったら、この膜を取り除いて、かき混ぜて与えます。


タンパク質を加える


良質なタンパク質を加えたい場合は、栄養価、水分の補給の点からも、豆腐やカッテージチーズ、ケフィアヨーグルトなどがお勧めです。


カッテージチーズは、アミノ酸組成の良い良質なタンパク源で、カルシウムも含まれています。犬にとっては。嗜好性が良く、市販のチーズの様に塩分を入れずに作れるので、ジャーキーや牛乳よりも健康的で、安全なトッピングとして使えます。


材料 : 牛乳、リンゴ酢


1. 牛乳10に対して、酢(リンゴ酢)1の割合で量を量っておく。


2. 牛乳を50℃~60℃に温めて、酢と混ぜる。(電子レンジは使わない)


3. 混ぜた瞬間から牛乳が分離し始めるので、完全に分離するまで5分程度待つ。


4. 分たったら、牛乳が完全に分離していることを確認してから、ガーゼなどでこし、水分が落ちるのを待ちます。


5. 酸味が気になる場合は、ガーゼごと軽くすすぐ。最後に、軽く絞ってカッテージチーズのできあがり。


野菜を加える


生の野菜には、酵素、各種ビタミン、繊維など有益な栄養素が豊富で、高い抗酸化作用があり、水分も多く含まれているので、とっても良いトッピングになります。


野菜は、ビタミンの損失率が低い生の状態で与えたいのですが、植物細胞のみに存在する細胞壁の主成分、セルロースを犬は消化しにくいので、ジューサーで、ドロドロになるくらいまで粉砕する必要があります。(粒の状態ではだめです。)


加熱する場合には、60℃以下に抑えて、粉砕してから与えるようにします。


イモ類やカボチャ、ニンジンは、血糖値を上げやすいので、大量に与えるのは避けるべきだという意見もあります。


炭水化物を加える場合には、玄米などの精白していないものをお粥状になるまで柔らかくしてから、ジューサーでペースト状にすると消化しやすくなります。