●手作り食(自家製フード)


欧米の先進国では、肉屋で安い肉や内臓を買ってきて、季節の野菜と一緒に煮込んだ手作り食を犬に与えている飼い主が少なくないと言われます。イタリアでは、市販のドッグフードを与える飼い主が少ないので、犬にはほとんど食餌性アレルギーがみられないという話もあります。


手作り食にこだわる飼い主の中には、愛犬に市販のドッグフードを与えるという楽な道を選ぶことに、心理的な抵抗を感じるという人もいます。用意するのに時間がかかる手作り食は、そんな飼い主にとっては、愛情の具体的な表現なのです。


ドッグフードの品質に納得していない人もいます。粗悪なドッグフードには、「動物性タンパク質の原料として、人が食べられない肉骨粉や非食部位の内蔵類が使われている」、「原材料のコストを抑えるために、犬が消化しにくい穀類を多く使っている」、「防腐剤などの添加物が含まれている」といった指摘があるからです。


手作り食には、「残飯」から「栄養バランスを考えたメニュー」までありますが、一般的にタンパク質が過剰になっていて、カロリー、カルシウム、ビタミン類、微量ミネラルが不足しがちになる傾向があると言われます。


栄養学の知識や犬にとって消化吸収しやすくする調理法を知っていたとしても、総合栄養食のドッグフードに匹敵する手作り食を作ることは、ほとんど不可能という指摘もあります。また、長期間にわたって手作り食を与えることで、犬にどのような影響が出るのかに関しては、チェックが行われていません。


手作り食のモデルには、次のようなものがあります。


/3+1/3+1/3モデル


肉1/3+未調理の米1/3+野菜1/3+ビタミン&ミネラルのサプリ


4-3-2-1モデル


肉4+未調理の米3+野菜2+サプリメント1

サプリメントは、食用酵母1/3、骨粉1/3、サラダ油1/3 です。