●四川大地震と犬たち
四川大地震が発生してから8日後に、土石流に巻き込まれて身動きがとれなくなっていた61歳の女性が救助されました。
医師は、「下半身に複雑骨折を負いながらも、雨水で乾きをいやすだけで8日間も生き延びたのは、そばにいた2匹の飼い犬が、その女性の顔やくちびるなめたりしてくれて、意識を失わなかったからだ」と述べたそうです。
救助されたのも、救助隊の兵士が犬の鳴き声に気づいたためでした。
一方、被災地では、衛生上の観点から、避難所の仮設テントにペットを持ち込むことが禁止されていることもあり、飼い主からはぐれてしまった犬たちが、ゴミをあさって食べるために、ガレキの中をうろついているとのこと。
そして、野犬化した犬が、人を襲う被害も出ていると報じられました。
犬に咬まれるのは、老人や子どもが多く、狂犬病の蔓延が危惧されているが、市内の病院ではすでに狂犬病ワクチンは品切れ状態。
そのため、深刻な被災地のひとつである青川県は、狂犬病などの感染症予防対策として、捕獲した犬は全て殺処分することを決定しました。