●留守番をさせる


犬には時間という概念がないので、お留守番をすることになっても、通常は、不安から吠えたり、暴れたりするのは、飼い主が出かけてから30分後ぐらいまでで、それからはおとなしくなります。


いつも飼い主のそばを離れず、トイレにまでついてくるような犬は、分離不安症の可能性があります。飼い主と離れることに、異常な不安を感じてしまうのです。


飼い主の過剰な愛情やふれあいが原因になると言われ、飼い主への依存度が高いほど、問題行動を起こしやすくなります。


分離不安症の犬は、飼い主が留守中にいろいろな困ったことをしてしまいます。


(1)分離不安の犬は、留守番中にこんなことをしてしまいます


①キャンキャン吠え続ける


②ウンチやおしっこをトイレ以外のところでする


③家具や柱をかじったり、ごみ箱をひっくり返す


④トイレシートをビリビリに破ってしまう

 (食べてしまうと危険なので、新聞紙に取り替える)


(2)留守中の環境を工夫する


①カーテンをしっかり閉めておく


②ラジオの音量を小さくして、つけたままにしておく

 人の気配があるので、寂しさがまぎれる


③ハウス(クレート)とトイレをセットにしたサークルに入れる

 犬の行動範囲を制限し、熟睡できる安心感のある寝床=巣に入ることで、犬を落ち着かせる


(3)さらっとさりげなく


お出かけの時には、「行ってきます」などと声をかけない。何も言わずにそっと出かける。


帰宅した時も、「ただいま」と声をかけずに、大歓迎してくれていても、犬が落ち着きを取り戻すまではふれあわない。


(4)飼い主が普段の犬との接し方を見直す



「分離不安」は、飼い主が甘やかしたために、犬が「いつも飼い主はそばにいてくれるもの」と思い込んでしまうことで起こります。


飼い主がきまぐれで犬をかまったり、過保護にするような日常の犬との接し方を見直すことが、根本的な解決策です。