●わがまま犬にしないために
しつけは子犬がやってきたその時から始まります。よいことをほめ、だめなことは叱るといった一貫したしつけを家族みんなで実行して下さい。
叱ると萎縮してしまう犬もいるので、性格に合わせて、強弱を加減するようにしましょう。
(1)甘やかしてばかりいると飼い主を「頼りにならない存在だ」と思います。
かわいいからと甘やかしてばかりいると、子犬は飼い主を頼りになる保護者とは思わなくなってしまい、自分を守ろうとする行動を起こすようになります。そうなると、飼い主は、子犬が言うことを聞かない「わがままな犬」になってしまったと感じます。
かつては、犬が家族を群れとしてとらえ、自分をそのリーダーだと勘違いしてしまっている状態をアルファ・シンドローム(権勢症候群)と呼んでいたことがありました。
最近は、犬は種の違う人間を自分が属する群れとはみなしていない、犬は食べ物をくれて世話をしてくれる飼い主を「お母さん」あるいは「保護者」のように感じているのだと捉えられています。
(2)飼い主を頼れる存在だと理解させるトレーニング
1.アイコンタクト(子犬と目を合わせる)
飼い主と目を合わせるとよいことがあると子犬に感じさせます。飼い主と子犬の間に強いきずなを作る第一歩です。食べものの小さな粒を子犬の鼻先に持っていって、匂いをかがせ、それを自分と子犬の視線上に置いて、目が合ったら、名前を呼んでそれを与えます。
2.だっこ
子犬を左向きにだっこして、あなたの心臓の音を聞かせるように頭を押し付けます。子犬を背中向きにあなたのひざの間に座らせ、うしろからやさしくだっこしたり、伸ばした両足の間にあお向けに寝かせます。暴れたら、少し強く押さえて、おとなしくなったら力をゆるめます。
3.タッチ
子犬が体のどこでも触らせるようにします。最初は、気持ちのよい胸や首筋から始めます。横向けに寝かせたり、耳、口、しっぽを触り、仰向けにしておなかをさすります。体を触られても、安心して身をまかせてもいいんだということを覚えさせます。
4.持ち上げる