(1)子犬の事故と予防
●子犬の行動範囲の床や届くところに余分なものを置かない。
ブラブラ動くものや、いいにおいのするものは子犬の興味を引きます。かじったり、なめると危険なものは置かないようにします。
●電気のコンセント、電気製品のコードに気をつけよう。
好奇心が旺盛な子犬は、気になるものを手当たりしだいになめたり、かじったりします。感電しないように、コンセントにはコンセントカバーをつけます。
また、電気製品のコードはかじられないように専用のカバーで覆ったり、カーペットの下や家具の後ろといった犬の目につかない場所を通します。
●キッチン、浴室、ベランダにあるものに注意!!
キッチンでは洗剤や漂白剤、浴室ではシャンプー、リンス、安全かみそり、ベランダでは殺虫剤やガーデニング用肥料などにも注意が必要です。
●火傷に注意!!
ストーブは周囲を柵で囲って、近づけないようにします。
熱いアイロンを放置しないように。
火のついたタバコを灰皿に置きっ放しにしないように。ひっくりがえすと火災の原因になることもあります。消えていてもタバコを食べてしまうと子犬は中毒になります。
●何でも飲み込んでしまう。あれこれ注意!!
小銭やクリップ、アクセサリーなどの小物、ゴルフボールを飲み込んでしまうこともあります。放置しないようにしましょう。
腸に異物が詰まっておこる腸閉塞では、その9割が長いヒモを飲み込んだために起こっています。
肉など犬が好む食品を包んでいたラップ類やビニール袋を飲み込むと、窒息死する可能性があります。ひっぱり出すことのできないふた付きのゴミ箱に捨てるようにします。
ゴミ箱を漁って、腐ったものを食べてしまって下痢をおこしたりすることにも注意しましょう。
ぬいぐるみもだめです。中の綿をほじくり出して食べてしまったり、目玉としてついているボタンなどを飲み込んだりします。
●化粧品
いいにおいがして、子犬の興味をひくものです。食べ物ではないので見落としがちです。
●玄関の靴やサンダル
裏底には屋外の感染症の原因菌がついています。2回目のワクチン接種が終わるまでは、散歩に連れ出さないことを守っていたのに、靴やサンダルをいたずらでかじったために病気に感染してしまったなどということのないように!
●テーブルのうえのお菓子
中毒を起こすチョコレートだけではなく、出しっぱなしにしていたスナック菓子を一袋全部食べてしまって下痢ということもあります。
●床材がフローリングなら、じゅうたんやカーペットを敷く。
フローリングの床は滑りやすいだけではなく、犬の骨や関節に負担をかけます。クッションフロアにできればよいのですが、そこまでできない場合には、じゅうたん、カーペットを敷くようにします。集合住宅の場合、階下への騒音防止にも効果があります。
●足元にじゃれつくのは危険。「踏んじゃった!!」
子犬は家族の足にまとわりついて遊ぶのが大好きです。
夕食の準備で忙しくおかあさんが立ち働いている台所で、踏まれてしまった子犬がいました。
子犬は頭部を陥没骨折して、意識不明の重症で動物病院に運ばれてきました。かわいい盛りで、つい甘やかしてしまったのがいけなかったようです。
家族が忙しいときには、子犬は「ハウス」で待てるようにしておきましょう。