ペットショップで子犬を購入する


日本では、一般の人が子犬を手にいれる方法は、80%以上がペットショップからと言われます。ほとんどのペットショップは、子犬を「子犬の卸市場」のセリで買いつけていて、その卸市場に子犬を持ち込んでくるのが、パピーファクトリーです。


子犬は生後60日を過ぎると売れにくくなるので、ペットショップはできるだけ幼い子犬を仕入れようとします。


そのニーズに応えるためと感染症の予防ワクチン代の節約もあって、パピーファクトリーは生後30日にも満たないような赤ちゃん犬を市場に持ち込んできます。そのために、流通過程で、病気に感染したり、ストレスに耐えられずに死んでしまう子犬がたくさんいます。


また、あまりにも幼い内に母犬や兄弟犬から離されたために、人間社会で生きていくために必要な社会化が未熟で、将来、問題行動を起こす犬になってしまう可能性も大きいのです。


子犬がそのような形で流通していることは好ましくないと言われますが、欲しい人がいて、そのニーズに合わせて子犬を提供しなければ商売にならないということもあるのです。飼い主になろうとする人が、正しい消費行動、かしこい選択をしない限り、子犬の流通形態を変えることはできないでしょう。



ネットショップSTOP


ペットをインターネットの通信販売やネットオークションで購入する人が増えています。ネット販売の仲介をしている大手では、年間の取扱い頭数がペットショップ大手を上回る数になっていると言われます。この新しいペットの流通形態は、実店舗で生体販売をしているペットショップにとっては、看過できない存在となっています。


全国の消費生活センターに寄せられたペットの購入に関わる相談は、2001~2006年の6年間に、8,914件で、そのうちの8割が犬、1割が猫に関するものでした。ペットの購入トラブルの原因としてあげられているのが、ネットによる通信販売やイベント会場でのペットの移動販売です。


「インターネットの通信販売で代金を払ったのに、ペットが届かない」

「写真を見て、ネットオークションで落札したペットとは違うものが届いた」

「ペットに障害があったので、業者に連絡しようとしたら、サイトが閉鎖されていた」


改正動物保護法の規制強化で、ネット通販の業者にも登録制度が導入されたことから、必要条件を満たすことができないにわかブリーダーなどはかなり淘汰されたと思われます。


ペットショップの業界団体が作ったパンフレットでは、簡単に返品できるようなものではない、命あるものを購入するのに、実際に見ることもなく、ネットの写真だけで選ぶようなことはしないで欲しいと訴えています。


また、イベント会場を借りて、1~2日間だけペットを展示販売している移動販売業者からペットを購入すれば、ネットショッピングと同様に、購入したペットに何かトラブルがあったとしても、アフターケアは期待できませんよという警告もされています。


商売敵を駆逐するための動きとも考えられますが、生体流通の健全化を謳う以上、ペットショップ側も生体販売でのトラブル防止に最善を尽くさなければならないわけで、消費者としては歓迎すべきことだと思われます。


里親会が保護した子犬を引き取ってくれる飼い主さんは、その子がどのような生まれであろうとも、パートナーとして慈しみ、育ててくれます。


中には生まれつきハンディを負った子もいますが、その障害さえもその子の個性として捉えて、愛しんでくれる方もいるのです。


子犬は、天の采配で、あなたを試すために送られてきた命なのかもしれません。それがどのような経緯であなたの元にきた子犬であっても、いったん飼い主となったからには、その犬を慈しんで、しあわせにしてあげなければならないのです。