ブリーディングとは、どんな仕事か
ヨーロッパなどのペット先進国では、ペットショップには犬や猫といった生体は置いていません。犬が欲しい人はブリーダーから直接、譲ってもらうシステムになっています。
彼らは長年、ひとつの犬種を取り扱い、遺伝学に基づく繁殖プログラムを作って、改良を重ねているのです。
ブリーディングには、次のような手法があります。
1. ラインブリーディング (系統繁殖)
2. インブリーディング (近親繁殖)
3. アウトクロッシング (異系繁殖)
ラインブリーディングが基本ですが、インブリーディングやアウトクロッシングも行いながら、犬舎ごとに特徴のあるライン(系統)が作られて行きます。
純血種の場合、世代を重ねるに連れて遺伝性の疾患が増える傾向があると言われますから、犬種の知識、遺伝学、経験則などがものを言う専門的な仕事なのです。
日本では、繁殖家(ブリーダー)には特別な資格や認定制度などはなく、テレビのCMに登場する「トップブリーダー」と呼ばれる人たちから、利殖目的で流行犬種を生産する「にわかブリーダー」まで含まれます。
トップブリーダーにも、優秀な血統のオス犬を所有し、その交配を専門にする人、オス、メスの両方を持って、繁殖から育成まで行う人がいます。