交配の手配


①交配に適した時期を決める


健康診断を受けさせて、寄生虫、遺伝病、その他の病気がないことを確認する。

出血がない場合には、スメアー検査(膣垢検査)をしておくことで、排卵日を推定できる。


②交配相手のオス犬を探す


「種雄」を探す場合には、ブリーダーや犬種団体に連絡をとる。

オス犬のチェックポイント
1)遺伝的疾患を3~4代まで遡って調べる
2)性格(人なつこい、がんこ、おぼえが良い)
3)容姿(歯並び、足のラインなど)
4)遺伝的に交配をしてはいけない毛色ではないか


③交配前の準備


メス犬の発情サイクルにあわせて交配日を決める。

「種雄」と交配する場合は、料金等について詳細を詰めておく。


④交配料


交配料の相場は一般的には3万円前後。チャンピオン犬は高くなる。

現金で支払う場合と生まれた子犬の一頭を種雄の飼い主に渡す「子返し」というスタイルも慣習としてある。

子返しの場合でも、「卵代」という名目で5,000円ほどを支払うのが慣例となっている。

死産や流産だった場合には、交配料を「子返し」で取り決めていても、死産や流産では支払えない。現金払いに変更するのか、それとも支払いをしないのかを事前に取り決めておく。

一匹しか生まれなかった場合には、生まれた一匹を子返しするのか、それとも現金で支払うのかを相手方と事前に取り決めておく。相手側が子返しされる子犬の性別を希望していて、その性別の子犬が生まれなかった場合も考えて、取り決めておく。


⑤交配証明書の発行


子犬に血統書を発行してもらうためには、オス犬の飼い主から「交配証明書」を発行してもらう必要がある。


⑥交配前のメス犬の準備


出産後12時間以内に子犬が飲む母犬の初乳には、移行抗体(免疫)が含まれている。メス犬は確実に免疫をもっていなければならないので、交配前にワクチン接種を済ませておく。交配予定日は絶食し、排泄を済ませておく。長毛種は、肛門周辺の余分な被毛はカットしておく。


⑦メス犬の滞在費用


交配を行う場合、通常はメスをオス犬の家に預けて行う。2~3日預ける場合もある。その際の宿泊費や管理費はメス犬側が負担する。