ご先祖であるオオカミは「肉食」でした。犬は人に飼われるようになってから「雑食性の肉食」になったと言われますが、犬にとって理想的な食べ物は「ウサギ丸ごと一匹」なのです。
もともとは肉食なので、犬は卵や肉などの動物性タンパク質は90%以上消化できるのに、小麦や大麦などの植物性タンパク質は多くても70%ぐらいまでしか消化できないと言われます。
例外はライス(米)で、犬にとっては100%消化できる穀類です。
オーストラリアの獣医師が提唱している「バーフ・ダイエット」では、犬本来の食性に添った食材をあたえようということで、生肉と骨、内臓などをメインにした食餌を勧めています。
カリカリのドッグフードは、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素も含めて、エネルギー源や体を作ったり維持するために必要な主要な栄養素をバランスよく含んでいる「総合栄養食」です。そのため、犬の食餌は「カリカリのドライフードだけ」と思っている飼い主も少なくありません。
でも、一般的なドライフードに使われている原料の60%は穀類とされているので、犬にとっての理想の食べ物「ウサギ丸ごと一匹」からは、ほど遠いものになっています。
ヨーロッパでは、犬の食餌を手作りする飼い主が多いと言われます。肉屋で安いスジ肉や内臓などを買ってきて、野菜などと一緒に煮込んだものを与えているそうです。その効用のひとつとしてよく取上げられるのが、アレルギーがほとんど出ないというものです。
「愛犬がドライフードを食べてくれない」ということで、手作り食を与えている飼い主も少なくないようですが、一般の飼い主が作る手作り食では、タンパク質が過剰になり、カルシウムやビタミン、ミネラルなどが不足する傾向があるそうです。
栄養バランスのとれた食餌を用意するのは簡単なことではありませんし、そこまで手間をかけられないという方が多いのも事実です。
そこで、提案したいのが、総合栄養食のドライフードをベースに、缶詰などの肉類をトッピングすることです。ドライフードを80%、トッピングする食材を20%程度にすれば、栄養バランスを崩さず、愛犬が喜んで食べてくれるメニューを作ることができると言われます。
国産のデビフ・ペットの「牛肉の角切り」や「ささみの角切り」などの肉缶詰は、トッピングする栄養補完食の食材としてよく知られています。
缶詰には、防カビ剤や酸化防止剤は入っていません。原料の肉は、生のままの状態で密閉されて、120℃で加熱調理されるので、雑菌が入らないからです。
また、ウェットフードと呼ばれる缶詰の栄養補完食は、ローカロリーな食材です。
「牛肉の角切り」は、保証成分が粗タンパク質12.6%~、粗脂肪2.0%~、カロリーは100g当り85kcalですから、ドライフードと比較してみると、とてもカロリーが低いものです。