
優良なブリーダーさんは、ブリーディングプラン(ひとつのタイプをめざして遺伝を固定して、自分のスタンダードで繁殖をする)を立てて、きちんと繁殖を行っています。そして、飼いやすい犬、かわいがってもらえる家庭犬を作ることを目的にして、しつけだけではなく、たくさん手をかけて、子犬のときに人間とのつきあい方もしっかり教えています。
アメリカではブリーダーが子犬を譲るときには、飼育者に「誓約書」を書かせることが多いそうです。「転売しないこと」とか「きちんと飼うこと」といった細かい要件が書いてあって、飼い主はそれにサインをしないと子犬を譲ってもらえないのです。それだけではなく、年収、自宅の敷地の広さを聞かれたり、納税証明書の提示を求められることまであるそうです。
M.ダックスの代表的ブリーダー、レイダクッスの津田れい子さんは、繁殖施設にはスタッフ以外は入れないきまりにしています。外部からの感染症の侵入を防御するため、見知らぬ人が入ってくることで母犬にストレスがかかることのないようにするためです。
ブリーディングは「守ること」という考え方で、母犬と仔犬の管理を徹底することが、将来にわたって元気で素直な良い犬を育てることになるからです。両親犬とは写真での面会のみです。