親の仕事の承継に成功した人は親子関係に問題はない。
「事業承継」は親子関係が8割といわれる。
父親は工務店を経営していたが健康を損ねて休業した。
開業以来10年あまりの収支はとんとんだった。
以来、「この仕事は継がせられん」が口癖になった。
日本では職業選択の自由があるが、男子に生まれれば、
親と少しでも縁のある仕事をしたいと思うものだ。
父親は「大学の先生になれ」と言ったが建築の世界は
厳しかった。
電鉄会社に入社し、安定した会社であることには一応
喜んだが、電車そのものが話題になったことはない。
安月給の退屈な会社だと、文句ばかり言われていた。
最晩年になって「いい会社だと」と言うようになった。
人生のすべてを受け入れようとしているようだった。
