母親が「エデンの園」の浴室で転倒し、そのまま

孤独死したあと、施設の責任を問うべきだという

意見が寄せられた。

 

浴室が誰の目も届かない死角になっていたことは、

施設としてあるまじきことである。

 

しかし、何を言ったところで母親は帰ってこない。

エンディングノートには「最期はお世話になった

人に十分お礼を言って気持ちよく別れること」と

書いてあるので、それを優先することにした。

 

施設にも言い分はあっただろう。

父親が亡くなって一人になった母親は、事務所に

近い介護居室に移ることを勧められたが、二人で

過ごした居室を離れることができなかった。

 

両親の居室は広い部屋なので空くのを待っている

人がいたのかもしれないが、施設としては母親の

安全のために配慮はしたと言うだろう。

 

施設の責任を問うことは今後の教訓になるという

意見かもしれないが。そのような余裕はなかった。