クリスマス。一緒に過ごす人が人生今までに一度も居た事が無い自分にとって、またありきたりなクリスマスがやってくる。

 

小学生~中学生までは家族と一緒にケーキ食べて、基本的にプレゼントにはゲームを貰い喜ぶってパターンで楽しんでたけど、高校入った辺りからは今もあるんかな?歌番組のCDTVクリスマスSPとか見たりして「寂しいなぁおい!」と一人ツッコミしながら過ごすクリスマスになった。

20歳になり引きこもり、当時の2chに入り浸るようになった俺は、クリスマスになるとVIP板で流行ってた「好きなキャラをモニターに映し手前にケーキを置いて写真撮って投稿」というのに参加していた。確か20前半の時にNHKにようこその岬ちゃんとケーキを一緒に撮って投稿した記憶がある。

 

とまぁこれだけだと自分があまりに寂しい人間に思えてしまうので、過去に1度だけあった輝かしいクリスマス体験を書こうと思う。

それは18年前19歳の時。'04のクリスマスイヴの夜、俺は単独で名古屋駅に特攻した。駅構内は人でごった返し、カップルを見つけては悔しい思いをしながら駅を出ると、割と綺麗なイルミネーションの周りにやはり人(カップル)がたくさん居た。冬の乾燥した独特の空気やカップルに囲まれ、立つ瀬がなくなった俺はその場から逃亡し、しばらく駅から離れ路地裏など人が少ない所を歩いていた。駅の賑わいとはうってかわって、その場に居るのは自分一人なんじゃないかと錯覚する程度には誰も居なかった。

そして歩くことしばし、気付くとサークルKの前に立っていた。なんとなく入店するも特に目的も無いので出ようとしたら、カウンター付近にクリスマスケーキが売られているのが目に入る。

「どうせだし、買ってくか・・・」

1ホールをそのまま購入すると、対応してくれた店員のおばちゃんが

「これからパーティーですか?^^ いいですね~^^ あ、クラッカーいります?^^」

と凄い爽やかに喋りかけてきたので、俺は圧倒されてしまい「あ、そうなんですよw クラッカーもお願いしまっすww」と虚勢を張り、ケーキ片手に再び駅に戻った。何時ぐらいだったかな、多分もう22時ぐらいにはなってたような気がする。その時間にもなると、さっきまでの人だかりが嘘のように消えていた。察するものもあったが、その様子を見て「今年もクリスマス終わったな」と空虚に襲われた俺はそのまま特急に乗り帰路につく。

時間の遅い下り線ともなると車両に乗っている人もごく少数で、とにかく寂しかった。しばらく電車に揺られ、自宅からの最寄駅に到着し自転車に乗って帰宅。

 

自分の部屋にたどり着いた俺はとりあえずコンビニで買ったケーキを開け、ロウソクを丁寧に立てて火をつけ、小声で「メリクリィ」と呟き貰ったクラッカー3つをパンパンパンと開放した後に1ホール丸々全て食べきった。

 

 

と、いうのが俺が37年生きてきて多分一番輝かしかったクリスマスの過ごし方。途中寂しいとか空虚とかマイナスイメージを持つ単語出てきたけども、まぁ総合的には色々と楽しんだよ。1ホール全てを食べきったのも今思えば凄いと思う。いくら甘い物が好きだとはいえ、今食べろって言われても100%できない。若さ故だったなぁ…

 

「これからパーティーですか?^^(エコー) いいですね~^^(エコー) あ、クラッカーいります?^^(エコー)」

うっ頭が…