6月終わりの流産手術後。

 

通院は、まだ1週間検診、3週間、5週間検診と続く。

本当は、一刻も早く、自分の暮らす国へ帰りたかった。。。

どうせ流産後は、3ヶ月くらいは治療できないのだし。

でも万が一、子宮内が綺麗になってないと怖い。それに今後、もしこのクリニックで治療を続けるには、言われた検診には顔を出さないといけないだろう。そして半ば強制的に手術日に受けさせられた、流産の染色体検査の結果を(高額な値段。。確か6万円!)聞きに行かなくてならない。

だから、少なくともあと1ヶ月は、根無し草のような日本滞在が続くのか。。


1週間検診では、出血も落ち着き、子宮は問題なく綺麗な状態だという。


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ところが、ここからまた新たな地獄が始まった。

1週間検診の翌日、実家に帰る高速バスの中で、お腹にナゾの痛みが始まる。

その痛みは徐々に増していく。右の卵巣よりちょっと上、腸のあたり?そこに腫れたボールがあるような感じ。とにかく、ズーンとした鈍痛に動けず、しんどくてしんどくて。。


地元の胃腸科を何度か受診、検便したり、血液検査したりしても異常なし。

でもお腹もゆるい。食欲も全くなく、ものがほとんど食べられない。

鍼に通ってみたり、別な婦人科や胃腸科に行ってみたりしても、原因不明。

新幹線に乗って、東京のクリニックまで3週間検診に日帰りで行くも、子宮は綺麗だということで痛みの原因はわからず。

 

でも痛みは増すばかり。起きていられないくらい痛い。何の痛みだろう。

実家での夏の日々を、情けない思いで、横になって過ごす。

お盆の前後には、痛くて痛くて、痛みで七転八倒。。心配した両親とお盆休みで閑散とする大学病院へ。CT検査してもらうも、異常は見当たらず。。

ついには心療内科を紹介されてしまった!

 

痛み止めをのみ、痛い場所をマッサージしてみたりするけど、しんどいしんどい。

早く帰りたいよー。夫に会いたいよー。

 

それが、ある日、足の裏を何気なくマッサージして見ると、ある一箇所がものすごく痛い。湧泉のあたりかな?激痛。とにかくそこを重点的にツボ押しして見る。

すると、信じられないけど、お腹の痛みが少し和らいだ。


その日以降は、とにかく足ツボをマッサージし、お風呂でもマッサージし。。

やっとやっと徐々に痛みが弱まってきた。

流産後に、こんなことって、あるんだろうか。。

あの痛みは未だにナゾのまま。。。


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そんな中、東京の5週間検診の日がやっときた。

子宮の状態は綺麗。

謎のお腹の痛みは、やはり原因不明。(というか、スルーされた)

 

そして、染色体検査の結果。

お腹に着床した受精卵は、16番トリソミーだったということがわかった。

16番トリソミーは初期流産でもっとも多い原因の一つであり、染色体異常があるということは、ほぼ育たない運命の受精卵であったと説明されたように思う。

院長ではなく、質問しやすい他の医師だったので、なぜ染色体異常が起こるか聞いてみた。


その先生の見解では、卵は受精すると染色体は2対に分かれるが、加齢によって、それがパッと2対じゃなくて、分かれなかったり(モノソミー)、分割がパッとうまく行かず3つに分かれてしまったり(トリソミー)。

それは、まるで接着剤が時間の経過とともに、剥がれにくくなるようなイメージ。

長い年月お腹にいた卵なので、古くなって分割がしにくい。。そんな感じだとおっしゃった。

何年も前の私の記憶なので、定かじゃないけど、そんなお話だったと思う。

とってもわかりやすい説明だと思った。

 

トリソミー16。

まさかその1年半後に、同じ言葉を聞くことになるとは思ってもみなかった。


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いずれにせよ、やっと帰れる。

夫の待つ、私の本当の生活が待っている。私の居場所。


お腹の中は空っぽだけど。本当は連れて帰りたかったけど。。