アプサンス
ある不在という副題がついているこの芝居。いろんな不在があるのでしょうが親しい親族がいない。老女を心配して病院にやってくるのは他人ばかり。いとこといっても義理の関係で死んだいとこの嫁だったりするし、それもあまり行き来はなかったと述懐している。看護人との日常で老女は人生を回想するがそこに登場する人達はもう彼女の人生からは姿を消しているのだ。寄せては返す波のような音楽とともに彼女は回想と現実を行き来する。そんな芝居で吉行和子さんは舞台から引退する。最近観る芝居は若い観客が多いのだけれど今回は年配の人が多かった。それも男性。男の人の姿がこれほど目立つ芝居は多くない。夫婦連れはもちろん、ひとりで来ている男性も。みんな吉行さんを惜しんででしょうね。しばらく前に「コンビニは私達にも便利てす」とコンビニのCMに出ていらしたのを思い出す。_
パーカーの死
ロバート・B・パーカーが亡くなった。私はジェッシィ・ストーンシリーズが好きなので淋しいかぎり。でも近年の作品は別人のように構成にゆるみが目立ち、あのジェッシィがそんなことを?と思う場面も多く、衰えは隠せなかった。
