皆さま、お久しぶりです!宮崎明香です。
11月もあと1週間ほどとなり、今年の演奏会も近づいてまいりました!
今回の演奏会テーマは、「5人組が贈るクリスマス」です。
皆さまそれぞれに思い出があることと思いますが、私にとって思い出深いのは
小学校の時に経験していた「クリスマス礼拝」です。
キリスト教の学校に通っていたので、学校生活は毎朝礼拝から始まっていました。
年に数回は大規模な礼拝があり、言わずもがなキリスト教においてクリスマスは最も大切なイベントで、
小学校では毎年、6年生が「聖劇」と呼ばれる劇を行っていました。
野を旅する羊飼いのもとに天使の集団が突然現れ、神の子の誕生を告げます。
飼い葉桶に眠るイエスとその両親マリア、ヨセフのもとに急ぐ羊飼い、そして星に導かれた三博士が
宝物を携えて、拝謁に訪れる様子を演じます。
特に、天使の集団が突然現れてその強い光に羊飼いたちが思わず倒れこむ場面はとても印象深く、
羊飼いA「あれはなんだろう!」
羊飼いB「なんだろう!」
羊飼いC「なんだろう!」
羊飼いD「見ろ、天の使いだ!あんなにたくさん!!」
~天使の集団登場~
天使長ガブリエル「羊飼いたちよ、恐れてはいけない…」
と続くセリフは今でも諳んじています。もっとも私自身は天使集団のひとりだったのでセリフはありませんでしたが…
今回の演奏会では、まさに!この思い出深い場面を表した曲を選びました。
第16曲「預言者、羊飼いと東方の三博士のまなざし」」
冒頭に響く雷鳴のような轟音は、ガブリエルと天使たちの放つ強い光に倒れこむ羊飼いたちそのものです。そして彼らがイエスのもとへと疾走する様子が遠近感を持って表現され、その光景がまざまざと目に浮かぶようです。
第5曲「御子に注ぐ御子のまなざし」
タイトルからして意味がわかりにくいですね。
これは、御言葉(神の言葉)である「子」が、幼子である「子」を見つめている、ということで、それらと「神の主題」の三つから織りなされる曲です。
キリスト教における三位一体というと父と子と聖霊のことですが、神(父)、イエス(子)、御言葉(聖霊)の三つが重なり合い、人性と神性の結合を表します。三声部によるカノンで表現され、合間には鳥たちの歌によって「歓び」が象徴されています。
第13曲「ノエル」
クリスマスそのものを表した曲です。降誕祭の鐘の音が鳴り響き、イエスの誕生を祝う歓喜の爆発、そして御子を慈しむ聖母の愛に溢れています。
敬虔なキリスト教徒で教会オルガニストでもあったメシアンの大作「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」
私自身は信者ではありませんが、幼いころに肌で感じたクリスマスをお届けできればと思います!
メシアンが60年以上もオルガニストをつとめたパリのサントリニテ教会。今年久しぶりに訪れました!