感謝している。

6年付き合った彼に。

 

 

 

 

 

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こんなことがあるのだろうか、と思う。

私の好きな、人生のすべての時間を捧げたいとすら思うスノーボード。

 

 

 

 

何時間でも滑っていたい。

スノーボードが好きな、大好きなひとなら分かるだろう、この感覚を。

 

 

 

パウダーを滑ることがただただ好きだ。

 

 

 

スノーボードで誰かと競ったりしたくない。

スノーボードを使って、己の価値を確かめたいわけじゃない。

称賛されたいわけじゃない。他者と比較して自分の技術レベルを知りたいわけじゃない。

比べたくないというのは、負けることを認めたくないだけで、

事実を目の当たりにしたくないという逃げでもある。

 

 

ただ単に、あの感情をどれだけ長く感じていられるか、

人生の時間を使って誰よりも長くあの感覚の中にいたいだけ。

 

 

乗っている板に満足できなくなって、(パウダー専用の板じゃなかっただけ)

他の板を探した。正確には彼に探してもらったんだけど、それがNideckerだった。

カービングとパウダー性能を持つ板を探してた。

 

 

始めはメルクを買って、3万円だったかな、

Nideckerっていう板を知りたかったからそれにしたんだけど、

国産のScooter、リボンに乗ってからの(何でもしてくれる補助マックス)

メルクは何もしてくれなくて、私の言う事を伝えた通りに実践してくれるだけに、

自分の技量の無さを痛感させられて、私は自分に勘違いしていたことに気付かされた。

つまり、下手だったんだよ、って面と言われたようなもんだ。

 

 

おかげでNideckerに出会ってから、スノーボードに対するなにかが変わった。

 

 

Nideckerライダーになりたいっていう感情が芽生えて。

つまりmelloを独占したいという感情と、独占したいと思わせてくれる存在の魅力を伝えたい。

共感したい。そして、あの感覚を味わってほしい。

 

どうやったらなれるのか、模索した。

技術面もそうだし、誰かの目に止まらなければ意味がない。

戦略的にいかなければということに行動を変えた。

 

 

2020年からNideckerに乗り始めて、4年後。

声がかかった。

 

 

「スイスに行ってみたらいい」

 

 

もともと海外が大好きということもあって抵抗はなかった。

スノーボード業界でも名の知れた人が無名の私にDMを送る。

 

私の「いつか」を迎えに行く日が視界に見えた。

 

 

「海外でスノーボードをする」

 

 

最近は何度もチャンスを逃してきた。

恋愛もプライベート仕事も、掴めなかったことに何度も悔やんだ。

掴めなかったのは、それよりも遥かに大きなチャンスが迫っていたからなのか。

 

Nideckerに出会って、夢を叶えるまで5年。

5年目にして叶えることができる。

私の人生の一つの大きな夢を。

 

 

 

 

 

 

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「君はスノーボードをしたほうがいい」

 

 

別れ話をした11月12日、早朝5時。

私の人生についてアドバイスをした。

 

 

私の夢が始まったとき、隣りにいた人。

夢をかなえる瞬間を迎えにいく日が決まったことを

彼が知ることがあるのなら、それには意味があるのだろうか。