あらすじ
自らの失敗で大ピンチを迎えた雪野は、有馬に脅える日々を過ごす。
しばらくは普通の日常が過ぎ、彼女が気を許したその時、彼の反撃が開始された。
正体をバラさない代わりに、有馬の受け持つ様々な委員会の仕事を手伝うことになり、下僕となってしまう雪野。
山と積まれた仕事を、二人で片づける放課後が続く……。
https://www.nicovideo.jp/watch/so32209207
「上品ぶってなければそんなに価値のない人間ですか!」
「見栄 見栄 見栄 見栄に生きる 見栄の権化… それが私、宮沢雪野」
有馬に正体がばれて、言いふらされることに怯える雪野。
…実際は「他人の悪口を言いふらす」という行為自体、有馬自身の評判も下げかねないので、
やるメリットはあまり無いのだけど。
15年、一度も他人にばれなかった雪野がビビりまくるのは、無理もない。
何日経っても、正体を言いふらさらない有馬の動向を訝しがりつつ、「見逃してくれたのでは?」
と前向きに。
(自分と違って)性格のいい有馬は、そもそもそんなことをしない…という、ある意味筋の通った推理。
と、思いきや…
バラすのではなく、脅迫
別人(?)のように、とっぽい兄ちゃんに
雪野視点では
「優等生の仮面の裏には、悪魔のような本性が隠れていた…」みたいに描写されてるけど、実はこっちが彼の演技。
逆に、普段皆の前で振る舞う、真面目&品行方正な人柄が有馬の地なので、
こんな風に「ラフなあんちゃん」のノリで絡んでくる有馬は、なんだかとても新鮮である。
ともかく、その日から…
こき使われまくる
高1にして社畜状態の雪野。
が…
下僕化したとはいえ、それほど険悪なムードにはならず、ほどほどに親しくしてくれる
せいで、雪野もあまり怒れない感じ。
この辺の距離感というかカリスマが、また有馬の恐ろしいとこですぜ。
雪野のように、見栄が動機ではなく、育ててくれた義父と義母のためだけに、ここまで
様々な業務を抱え込んでた有馬。
ギャグのような1コマに闇の深さが垣間見える
次第に惹かれていく
宮沢家では…
なんのかんの見抜いてくる妹’sと
一番人間やめてる父w
有馬が好きだったのは、
正体を知る前の自分の方。
今はもう、どうでもいい存在として、自分を利用しているだけなのではないか。
そして雪野自身は「正体を知ったあとの有馬を好きになってしまった…」という皮肉。
他の生徒の話を聞いて「あの告白は無かったことになったのだ」
という疑惑が、完全な確信に変わる。
放課後
1話に1回くらいの頻度でキレてる
溜まっていた不満がついに爆発。
正体をバラされても構わないので、もう手伝わない…と有馬をはねのける。
一切の言い訳も女々しいことも言わない、漢らしい決断。同時に、
有馬そのものを拒絶しようとしてることがわかる台詞。
ここまではシリアス
からの
いきなりのギャグ。
こういう、シリアス→ギャグ→シリアス→またギャグ…みたいな緩急は、この後何度も何度も使われるカレカノらしい演出。
2話のこれとか、めちゃめちゃ顕著ですよね。
「どうせ私は変な女よ!」
「嘘つきだし、見栄っ張りだし、ワガママだし、強欲だし」
「さぞガッカリしたでしょうよ」
「だからって、どうして急に態度が変わるの?」
「上品ぶってなきゃそんなに価値のない人間ですか?」
感情的になりつつ、言ってる内容は理路整然とまとまってる辺り、流石の学年主席。
そして
本当は話す口実が欲しかっただけだと謝罪する有馬。
「宮沢の秘密を知ってしまったから、いっそ利用してやろうと」はある意味本心。
ただし、自分のためにこき使う方向ではなく、仲良くなりたかったからやったこと。
そして「有馬が、秘密を共有する唯一の仲間」になったことに気付く雪野。
カレカノ、になるのはまだ少し先である。
・2話アイキャッチ 塞翁失馬(さいおうしつば)