あらすじ
県立北栄高に入学した宮沢雪野は、その美貌や成績、人柄の良さでたちまちクラスの人気者になる。
彼女の実体は他人の目を気にする「見栄王」であったが、そんな彼女の存在を脅かす強敵、有馬総一郎が同じクラスにいた。入試トップの成績で入学した人気者の有馬に、雪野は異様なまでのライバル心を燃やすが……。
ってなわけで。
https://www.nicovideo.jp/watch/so32209155
久々にdストアで見つけたので、続けられるとこまでレビューしていきたいと思います。
(原作未読&キッズステーションでの再放送というにわか世代ですが)
よろしければ、またお付き合いください✨
「私は人の目にどう映るのだろうか」by雪野
当時恐らく度肝を抜いたであろう、衝撃の第一話。
主人公・宮沢雪野が一体どういう人格の人間なのか、1話丸々かけ、ありとあらゆる手法で描写されています(
王道の少女漫画なら「明るくて、おっちょこちょい…」みたいなキャラを、何とな~く起承転結のエピソードと共に見せそうですが、このアニメはすべて雪野の長大なモノローグと、それを取り囲む他者に説明させまくるという手法w
もちろん、シンゴジラお馴染みのエヴァ風テロップも健在。
こ、この家族は平均的じゃないと思
「私は!」
「人の褒められたり「ちやほやされたり」「特別扱いされたり」「1番を取るのが大好きなだけの」「見栄王~!」
1、学校での優等生の演技、
2、それに対する周囲の評価、
3、それに対する本人の得意げな自覚、
4、さらに素を見せられる家族からは、プライベートのだらけたギャップを指摘…と
何層にも渡り、
「宮沢雪野・取り扱い説明」はめちゃくちゃテンポよく進む進む…。
そんなこんなで、目下の話題は宮沢視点から見た宿敵・有馬総一郎
クラス委員のよしみもあって、表面上はにこやかに接するも、
内心は敵愾心満々。
1学期中間考査で、打倒有馬を誓い、ひたすら勉強、勉強、勉強…
秀樹が好きなのに、好きな曲を「ブラームス ピアノ交響曲2番」とか答える宮沢。
リア充カラオケに誘われた時用に、有名Jpopの持ち歌を用意しとくオタクみたいだな…
ともかく
寝不足であわや命の危機に瀕するほどの徹夜勉強の甲斐あって、ついに学年主席に踊り出た宮沢。
髪染めた、とか恋人できた…とかそういうのじゃなく、「中間考査で1位」に高校デビューを実感するあたりが、いかにも宮沢らしいw
悔しがるどころか、笑顔で宮沢を称える有馬に、勝ち負けにこだわっていたのは自分だけだったことに気付く宮沢。
しかも、あれほど勉強漬けだった1位の宮沢とはたったの6点差…
幼少期、「しっかりしてるねぇ」と褒められた響きの虜になり、必死で周囲の期待に応えてきた宮沢の回想が切ない。
「逆上がりができるようになったら、もっとびっくりさせられるかな」
「ピアノが弾けるようになったら」
「漢字が書けたら」
「学級委員になれたら」
「テストで一番になったら」
承認欲求のモンスター、見栄の権化、変態。
…と、宮沢家ではドン引きされてたけど、こういう気持ち、放送当時より、むしろ
今の子の方が共感できるんじゃないだろうか。
宮沢が特殊なわけではなく、「好きな事はないけど、褒めてもらうために頑張る子供」はとても多いと思うのだ。
そして、
若干「え…こ、このタイミングで?」みたいな唐突さも否めない… しかし
決して「ドキッ…💛」とかウブな反応は見せず、「これは己のステータス向上に使える」と、芸能プロデューサーみたいな反応をする我らが宮沢()
そして
ここでサブタイトル「油断大敵」が回収(笑)
15年隠し通してきた姿は…
身バレしちゃうのでした
てなわけで…
次週以降さらにハイテンポになっていくカレカノ、その序章としては十分すぎるくらい破壊力のある第一話。
やっぱり(?)最強に面白いのでした。