
認知度が上がった「自分らしい」生き方を、私も実際に意識しています。この出来事がある前、自分らしく生きられるよう過ごしていました。
これが好き。
心地いい時間、楽しいひと時。
自分らしい在り方。
誰しもが感じる当たり前の感覚を、本当にこれで充分かな?とその意味の奥深さを見させられる事がありました。
きっかけは、ふとした事である人の名を見つけた事でした。かなり昔に数年お世話になった人でした。
懐かし〜今どうされているのかな。自然とその頃を思い出していました。ここまでは誰でもしてるでしょう。
ところが私は名前を見ただけなのに、当時のその人のご家族の話が突然、次々に思い出されたのです。もう随分前の記憶が最初は徐々に、日が経つにつれ忘れていた会話も蘇ってきたのでした。
知人は重い障害のある女性を奥様にされていたのですが、結婚迄の経緯や普通の結婚生活との違いを聞き、当時の私は他人事でした。特殊な話を、独身だったこともり、自分に置き換えて感じ、考える事が出来ませんでした。
結婚した深い事情を聞いても、私にはそんな大変な人と(知人は同情で結婚したのではありません)、いくらなんでもそこまで結婚したいのかな。と単純に感じた程度でした。
あれから時は経ち、私は結婚して子供がいる今。知人と同じ目線に立って感じ、理解できるようになれました。知人がそれほど結婚したい、どうにもならない理由があったことも、今はとても分かります。
とは言え名前を見て以来、無意識に毎日エピソードを思い出したり、言葉にならない感情を感じていました。これは2週間ほど続き、側から見れば、気にしすぎと思われたでしょう。
実はこの時、思った以上にココロは強いショックを受けていました。ココロは何か強い感情があると、アタマから離れず、忘れられません。いつのまにか考えたり当時を思い出す事で、反芻します。無意識にしてるのなら向き合う感情があり、ココロがアタマに強く語りかけているのですね。気がついて!わかって!と。
ココロは、懐かしさで嬉しがっていない。その人との過去に嫌な記憶はないのに暗くて、重い。
暗い気持ちには怒り、悲しみ、恨みなどなどがあります。でも何にそう感じるのか。
たまたま名前を目にしただけで、ココロが大きなショックを受けていた。悲しく感じている。これは何でだろう?何を感じたんだろう。不思議になって理由を見つけようと思いました。
そこで、私はココロに話しかけました。
何かを感じたの?この頃どうしたの?あの人のことばかり頭にあるよ。
するとココロは人の姿で脳裏に見えました。
「私は、いつも真似ばかりしてる。何かするにも変わってると言われないよう、人の態度の真似、何かを作るにも(私はクラフトが趣味)人が作ったのを真似してばかり。それに」
ココロは俯いてた顔をゆっくり上げました。悲しみを訴えるように。
「仕事も、人真似でない自分らしくと好きな事を兼ねてこれを選んだのに、始めてみたらうまくいかなくて、何も出来ずに結局他の人と同じになってる。私は自分を生きたい。誰の真似でもない、オリジナルの人生を生きたいの。
あの人は自分だけの人生を生きている。それが何と言われようと、自分の意志を選んで他の誰も真似ができない人生を。
私もそうして生きたい。」
オリジナル!
ココロは自分でなければ進めない道を行きたいんだ。
例え他人がその年でおかしいとか、リスクがとか言っても頓着しない、自分さえ満足ならいいと。そうして生きたいんだ。
人と同じでなくていい、自分らしい人生だったと最期の日に満足したいんだ。ココロにとって、それが幸せ。他の人と違うのが私の幸せの形なんだ!
えー!ていうか、ここまで生きてきてそれを言うか?
人と同じになろうと、ずっと努力して来たよね。
そのキャリア(?)を捨てるの?
ココロの言葉は私に大きな衝撃を与えました。今まで平坦な人生でない私はなるべく安定、安心、安全な人生を生きたいからです。その代わり、満足な人生ではないのです。でもそれで良かったはずでした。
いやいや違うー!とココロは教えてくれたのです。
ココロの話しを聞き、言いたかった事が分かりました。真の自分らしさで生きたい気持ちが分かりました。
個性だそうよ!
知人は誰にも真似できない、自分の人生を生きていた。何があっても人のせいにしない代わりに、自由に自分を生きている。
ココロはそれがとても羨ましかったから、そうでない自分が悲しかったんだ。
私の幸せの形は、オリジナルな生き方をすること。
ココロの想いを理解してからは、もう知人の事が自然と頭に上ることはありません。
mio 


