行政や国の防災政策があっても、個人の意識から変えていかないといけないことが、今回の地震でよくわかりました。

私は海の近くに住んでいますが、大津波警報が出ても、私も含めてだれひとり避難しなかったのです。
船を持つ漁師は船の様子を見に行きました。

確かに震源地より離れていましたが、津波注意報や大津波警報がでている限りは、海に近づいてはいけないし、避難所とされている小学校へ行くべきだったと思います。

それが10回の内、9回は空振りだったとしても、最後の1回に本当の大津波が来たとしたら、やはり逃げるべきだったと後悔します。

三陸地方には「津波てんでんこ」という言葉が伝わっていたそうです。
津波が来たら、てんでに急いで逃げろという、先人たちの教訓だったのです。
おそらく「津波てんでんこ」は震災被害にあった経験から、後生に語り継がれてきたのだと思いますが、やはり私達は、その教訓を生かしていくべきなのだと思います。


現在、東海地震、南海地震、東南海沖地震が連続で広域に渡って起きると、はっきり予想されているのですから、住んでいる私達がしっかり備えて自覚を持つことが大切です。

高知から静岡の沿岸の私達一人ひとりが、県や市町村の防災計画を改めて見直す必要があるといえます。


津波だけではなく、家屋倒壊、家具の転倒、液状化、崩落、地滑りなども、もちろん忘れてはいけないことです。

普段から危機管理の目を養い、「危険だなあ」と思ったところには手を打つことも大事であり、ひとつでも備えておけば、それは絶対に無駄にはならないでしょう。