突然ですが、皆さんも1度は見たことは無いでしょうか?

童謡にもなっている、赤トンボです。

正式にはアキアカネ、と言いますが、その名前は美しい赤色の体から来ています。
その鮮やかな赤色が、秋の訪れを告げる美しいシンボルとなっています。
今回は、アキアカネの魅力を川西正芳がお伝えします。

アキアカネの体の特徴、育ち方、食べるものなど、アキアカネについて知っていく中で皆さんが知らない点も見えてくると嬉しいです。
それでは、アキアカネの不思議な世界へと足を踏み入れてみましょう!
 

 

 

アキアカネの体の特徴

成虫のアキアカネの胸部は、横から見ると薄茶色の地に黒い模様が特徴的です。
また、雄と雌で異なる色彩が見られ、雄はお腹が赤く、雌はお腹の背側が赤か、全体的にオレンジ色に見えます。
羽は透明で、飛ぶ時の美しさも魅力の一つと言えるでしょう。
 
アキアカネ 川西正芳


アキアカネの卵は黄色っぽく、大きさは1mmに満たない小さなものです。
形状はラグビーボールのようで、微細な観察が必要になります。

そして、幼虫、通称「ヤゴ」についてですが、初期の段階では1mm程度しかなく、最終的には18mmほどに成長します。
全体的に茶色く、体が短く、足が細長いのが特徴です。
 
 
 

アキアカネの育ち方

 
 
産卵期は冬で、水辺にて卵が放たれます。
これらの卵は寒さに耐えながら冬を過ごし、春になると孵化します。
孵化した幼虫は水中の微生物や小動物を餌とし、その成長と共に何度も脱皮を繰り返します。
約9回の脱皮を経て終齢幼虫となり、その後、夜間にイネ科の植物へと登り、成虫へと変態します。
 
 
アキアカネ 川西正芳


成虫として活動を始めるのは主に6月から11月ごろで、例年では12月にも観察されることがあります。
夏季は比較的冷涼な山地で過ごし、秋になると暖かい低地へと移動します。
産卵時は雄と雌が一体となり、雌が腹部の先端を水田などの水面に打ち付けるようにして卵を産みます。
 
 

アキアカネの食べ物

 
 
アキアカネは空中を飛びながら、ハエやカ、稲害虫のウンカやヨコバイなどの小さな昆虫を捕食します。
アキアカネの飛行スキルと速度は、これらの小さな獲物を捕らえるのに非常に適しています。
また、アキアカネの成虫にとって、これらの昆虫は主要な食料源であり、彼らのエネルギー供給の大部分を占めています。
 
 
アキアカネ 川西正芳


一方、アキアカネの幼虫であるヤゴは、水中で生活します。
ヤゴは水田の中でミジンコや小さな水生昆虫を食べて育ちます。
水生昆虫やミジンコはヤゴにとって重要な食料源であり、ヤゴの成長と発育に必要な栄養分を提供します。
 
如何でしたでしょうか?
次回は、スジグロシロチョウについてご紹介できればと思います。

次回の更新までしばらくお待ちください!