今回紹介するのは、レピドプテラの一部を成す美しい生き物、キタテハについてです。
この記事では、その鮮やかな色彩と独特な形状から、その成長過程、そして何を食べるのかについてまで、キタテハの全てをレピドプテラ愛好家の川西正芳がご紹介をしながら、紐解きたいと思います。


キタテハはその美しさから、昆虫愛好家だけでなく、多くの人々を魅了してきました。

しかし、その生態について詳しく知ることはなかなか難しいです。
そのため、この記事では、キタテハの生態を分かりやすく、詳しく解説していきます。

この記事を通して、あなたもキタテハの魅力に引き込まれ、レピドプテラの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?

 

 キタテハの体の特徴

 
成虫は、はねの表面が茶色で黒い模様があり、一目で識別できます。
また、はねの裏は木の皮のように見え、自然の中での保護色となっています。
 
キタテハ レピドプテラ愛好家の川西正芳
 
 

さらに、夏型と秋型が存在し、秋型でははねの表面が赤っぽく、裏面は枯れ葉のような色合いになります。
また、6本ある足のうち、頭部に近い2本を体に沿って折りたたんでいるため、普段は4本の足に見えます。

キタテハの卵は、黄緑色や緑色をしており、大きさは1mmよりも少し小さいです。
形状は丸い玉のようで、縦に10本ほどの白い線が走っています。

また、幼虫は全体的に黒っぽい体にしま模様があり、黄色やオレンジ色の枝分かれした棘がたくさんあります。
この棘は防御の一環として機能しています。

最後に、さなぎは約2cmから3cmの間の大きさで、茶色をしています。
これらの特徴を持つことで、キタテハは生存競争の厳しい自然界で生き抜いています。
 
 

キタテハの育ち方

 
 
キタテハの卵は一般的にカナムグラなどの植物に産みつけられ、その葉が幼虫の主食となります。
 
キタテハ キタテハの全てをレピドプテラ愛好家の川西正芳
 
幼虫は4回の脱皮を経て終齢幼虫となり、この状態からさなぎへと変態します。
その後、さなぎは成虫へと変わり、美しいキタテハが誕生します。

多くのキタテハは成虫の姿で冬を過ごし、春になると新たな卵を産みます。
成虫が見られるのは、冬を越した3〜4月頃と、春に産みつけられた卵が育ち上がった5〜11月頃です。
自然環境下では、林の近くや土手などでよく目撃されます。

また、キタテハの幼虫は、口から糸を出してカナムグラなどの葉を巣のような形に組み立てます。
この巣は、幼虫が生活するための重要な場所となります。

幼虫の背中にはトゲがあり、触れると痛そうに見えますが、実際には無害で、触っても痛みを感じることはありません。
 
 


キタテハの食べ物

 
幼虫の期間は、クワ科のカナムグラの葉が主な食事となります。
カナムグラの葉は、キタテハ幼虫の発育に不可欠な栄養素を提供し、健康な成長を支える重要な役割を果たします。

それに対して、成虫となると食事の内容が一変します。
 
キタテハ キタテハの全てをレピドプテラ愛好家の川西正芳
 

主な栄養源は、植物の花蜜となります。特に、セイタカアワダチソウなどの花の蜜は、キタテハの成虫にとって欠かせないエネルギー源となります。
花蜜を吸うことで、飛行するためのエネルギーを補給し、繁殖活動を行うことができます。
 
 
如何でしたでしょうか?
次回は、オオゴマダラに関する記事を更新してみたいと思います。

それでは、次の更新でお会いしましょう!