クラシカルなサバイバルホラーの名作たちにインスパイアされたコズミックホラーゲーム
『SIGNALIS』は人類が暗い秘密を知ってしまった後の未来のディストピア世界を舞台とする古典的サバイバルホラーゲーム。
失われた夢を探す技術者レプリカのエルスターとなって、宇宙の謎を解き明かし、恐ろしい怪物から逃れ、地球外政府の施設を漁って生き延びろ。
今回の『SIGNALIS』は以前に出会った『VA-11 Hall-A』と同様に、
内容については全く知らず、トレイラーを見てすぐに購入を決めたよ。
レトロさを感じるドット風のグラフィック、
ディストピア社会、レプリカと呼ばれるアンドロイド、
不安を煽る音楽に謎めいた「約束」という設定etc...
う~ん、好みに刺さる要素ばっかりだなぁ (∩´∀`)∩ワーイ
さて、聞けば色々な作品に影響を受けているようだけれど、
一体どんなゲームなんだろうか?
ゲームプレイの内容は、
地下深くへと進むために施設内を探索し、謎解きや鍵を探しながら進めていく。
持てるアイテムの数に限りがあったり、メニュー画面の作りなどを見ていると、
メインとなる部分は初代バイオハザードを彷彿させる作り方をしているね。
恐らく意図的と思われるほど、同じ通路を行ったり来たりする事になったよ。
快適さが重要視されがちな最近のゲームと比べると、
この点はマイナスになりかねないと最初は感じたけれども、
限られた弾薬でどうやり過ごすか。
「こっちの通路よく通るけど広いから倒さずに回避しよう」
「狭い部屋で危険だけど避けられそうにないから倒そう」
と言った具合に、考える楽しさと施設の雰囲気を体験出来る良いバランスだったね。
(゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。) ウンウン
その中で、所持するアイテムは本当に厳選しないといけない。
6個まで持てる事が出来るのだけれど、1個目は武器を。2個目は予備の弾薬。
3個目は安全のための回復アイテムを、4個目はどこかで使えるカギを…
となると未知のエリアを探索する際に空きはもう2つしかない。
ゲームのお約束として行く先ではキーアイテムが手に入るだろうし、
他のアイテムの事も考えると、何度もアイテムボックスを往復するんだよね。
自分の腕を信じてアイテムを減らして一気に行くか、堅実に探索をしていくか…
( ̄~ ̄;)ウーン
ストーリーや演出面では、地下へと降りていく流れや終盤に近付くにつれ
異世界めいた雰囲気になっていく点はサイレントヒルに。
唐突にも感じる場面の切り替わりや過去の記憶らしいフラッシュバックは
エヴァンゲリオンに似ていると言われているのも頷ける演出だったね。
ある印象的なシーンでは攻殻機動隊のオマージュかな?と感じる所もあったっけ。
…と、ここまであれこれに似ていると書いたSIGNALISだけど、
オリジナリティを全く感じなかったかと言うと、そんな事は全く無かったよ。
施設を徘徊する敵。
主人公と同じレプリカと呼ばれているアンドロイド達は、
何かに蝕まれてしまい狂気に侵されてしまった様子。
得体の知れないクリーチャーではなく、自分と同じだったものが襲ってくるのは
戦闘をただの要素ではなくストーリーや舞台の雰囲気と絡められていて
とても上手く嚙み合っているなと感じられたよ。
探索を進める中で敵になってしまったユニット達の性格や個性も分かってくる。
なかには画面がバグってしまったかのような攻撃をしてくる敵も居るんだよね。
ファイルを読み進めるうちにどんなユニットだったのかを知ることで、
彼らをたんなる敵とは思えなくなるのも上手い作り方だなぁと感心したよ。
先に書いたように、
プレイ面ではバイオハザード、ストーリー面ではサイレントヒル…
と一つ一つは過去の名作達を連想させるものばかりだけど、
それらに敬意を払いつつ強烈な個性を体験させるゲームに仕上がっていると感じられたね。
いつもならどんなゲームも難易度はまずノーマルから始めるのだけれど、
この『SIGNALIS』に限っては
「この雰囲気をしっかり味わうにはサバイバルでするしかない(`・ω・´)」
と決めて初回から一番上の難易度で挑んだよ。
何度もゲームオーバーになったけれど、サバイバルを選んだことで
不気味だけれどどこか計算された退廃美を感じさせる世界観や、
施設に蔓延していくる静けさと狂気を100%味わえたと思えたね。
エンディングも複数あるようで到達出来たのは「約束」。
…アレが約束だったとすると、それまでのフラッシュバックや
あれこれの意味はなんだったのだろう??
考察する余地が沢山あって、1度クリアしたくらいでは『SIGNALIS』に
まだまだ終わりはなさそうです (`・ω・´)ゞ