前回のFC&SFC編から続いて今回はPS編。

 

初代プレイステーションの思い出と言えば、

今よりも数多くの大小様々なメーカーからソフトが出ていて、

ゲームショップに行けば何だかよく分からないゲームが圧倒的に多かった印象。

まさに「混沌とした」イメージのハードだったなぁ (。-`ω´-)ンー

 

そんなプレイステーションも、既に20数年以上も前のハードなんだね。

様々な理由から今ではプレイするのが難しいソフトも多いと思う。

しかし本という形でなら手にし易いのがノベライズの利点。

とは言っても、今回紹介する本の中にはハードとソフトの両方を揃えるよりも

高値で出品されているのもあったりするのだけれど…(;^_^A アセアセ・・・

 

 

今回はちょっとコレクター目線なセレクトです φ(`д´)カキカキ

 

 

 

PS(プレイステーション)編

 

 

 

『GALERIANS―file.A』

 

高度なコンピュータ文明に支配されながらも、荒廃がすすむ都市・ミケランジェロシティ。その一角にあるミケランジェロ記念病院の一室で少年は目覚めた。しかし自分の名前以外の記憶を失っていたその少年は、自分の四肢の自由を奪われており、さらに人体実験のためと思しき薬を注入されようとしていた。恐怖から逃れるために、彼は自分でも思いもかけない力を発揮し始めた―。君はリオンの、美しき緑の双眸を正視できるだろうか…。

 

 

 

田島昭宇さんのパッケージイラストが何より印象的だった『ガレリアンズ』。

コンピュータが支配する西暦2522年。自分が何者なのかも分からないまま、

激しい苦痛を伴う薬を摂取し、ボロボロになりながら彷徨う主人公。

『パラサイト・イヴ』と似たダークな雰囲気、

ディストピアな設定とイラストも相まって、たまらなくツボにはまったね。

 

ゲーム本編の忠実なノベライズである事に加えて、

リオンだけでなく敵側のバードマン、レインハート、リタ達の内面や、

ディストピア世界を体現したような住人たちが住むバビロンホテルまで

ゲーム内の過程を漏れなく取り入れてくれているのは嬉しいところ。

ガレリアンたちの悲しい戦いの結末は如何に m9っ`Д´) ビシッ!!

 

この『ガレリアンズ』だけど、発売当時はどれだけ注目されていたのだろう。

PS2になって続編だけでなく、全編CGアニメのOVAまで作られているんだよね。

こちらは原作から更に声優の方たちの力が入ってる上に、

演出面でもパワーアップしているので一見の価値ありだよ。

 

 

小説自体は満足出来る内容なのだけど、

2巻目が現在3万近いお値段で出品されているので、

小説という形にこだわらなければOVA版をオススメしておこうっと (゚ー゚;Aアセアセ

 

 

 

 

 

『ガンパレード・マーチ 5121小隊 決戦前夜』

 

黒い月とともに現れた幻獣との戦いが続く1999年、日本国会は徴兵年齢以前の少年を徴集することを決めた。同年3月発足した5121小隊において、速水厚志、芝村舞ほか少年兵たちは日々いろいろな悩みを抱えながら、過酷な戦場に向かうことになる。迫力ある戦闘シーンを盛りこんだ『絢爛舞踏―幾千万のわたしとあなたで』、涙を誘う『突撃準備よろし』など、中&短編3作に加え、クスッと笑える『原日記』や楽しい『ピクニック話』など、面白さ凝縮のショートショートにも注目だ。人気ゲームのノベライズ第2弾、満を持して、ここに出撃。 

 

 

 

学園生活を満喫するもよし、幻獣との戦いに明け暮れるもよし。

幅広い遊び方が特徴の『ガンパレード・マーチ』。

 

主人公がロボット(士魂号)に乗って戦うだけの生温いストーリーではなく、

士魂号の兵器としての欠点、それを支える整備士たちの不断の努力。

仲間の凡人が出来る事をやり続けた先の成長などなど見所は本当に満載。

そもそもが、学生達が捨て駒として扱われているという苦しい戦況。

長引く戦いに病んでしまう仲間や犠牲も多く、

ラノベだからと一方的に気持ちの良い展開ばかりでは無いのも特徴だね。

 

数多く登場する登場人物達だけど、ゲームに登場するキャラだけでなく、

小説版オリジナルのキャラクター達も等しく魅力的に描かれているよ。

 

良い作品は食事シーンが美味しそうに見えるというけれど、

この作品も例外ではなく様々なシーンでの食事が想像を掻き立てられたね。

 

 

完結まで15年が掛けられた全45巻の人気シリーズ。

ゲームのノベライズと言うことを意識せずに戦記物として読んでみて欲しいね。

原作でのクライマックスである11巻『小隊の日常Ⅱ』まででも ( ゚ω^ )b

 

 

 

 

『バイオハザード〈1〉アンブレラの陰謀』

 

ラクーンシティで続く猟奇殺人の調査に赴いたブラボーチームが突然消息を絶った。アルファチームは救出に向かうが、殺人犬に襲われ、ジルとクリスは森の奥に佇む屋敷に逃げ込む…。世界的大ヒットゲームの完全ノベライズ版。

 

 

 

良いノベライズって何だろうと時々考えるよ。

原作に忠実であることか、著者の感性が活かされたアレンジが施されているか。

その他にも、ゲームでは分からなかった設定が盛り込まれた資料的価値に

良さを見出す事もあるだろうし…(。-`ω´-)んー

 

このバイオハザードの小説はゲームに忠実な様で実はかなり違っている。

ストーリーは勿論忠実だし、あの洋館で苦労した4つのクレスト集めを

はじめとした謎解きの数々や、ゾンビや生物兵器との戦いetc...

ただ一つゲームでは登場しなかったトレントという謎の人物が加わっている以外、

何もかもが原作通りに進んでいく。

 

では一体何が違うのかと言うと、

この本がゲームを懐かしむ為だけのファンアイテムではなく、

小説として読み応えがある様に構成されているところなんだよね。

ゲームではクリスやジル達が洋館に逃げ込む所からスタートするけれど、

この本ではそこに至るまで60ページ近くが割かれている。

人物描写にしっかりと力が入っているのが分かるよ。

 

特にジルについては原作での正義感が強いヒーロー的な設定よりも、

どんな環境で育ちラクーンシティで暮らすようになったのかが描かれている

こちらの小説版での方が人間味が感じられて良かったね。

 

現在もどんどん新作が作られ続けているゲーム版でも無く、

ミラ・ジョヴォヴィッチ版の実写バイオハザードでも無い、

第三の小説版バイオハザードとも言える硬派な世界観を読んでみて欲しいなぁ

(´∀`*)

 

 

 

 

『ヴァルキリープロファイル (上)』

 

定めの時が来たのだ。ラグナログ-〈神々の黄昏〉が。世界の破滅と創世をかけた戦乙女・ヴァルキリーの旅が始まる。プレイステーションソフトRPG「ヴァルキリープロファイル」を完全ノベライズ。

 

 

 

ちょうど最新作『ヴァルキリーエリュシオン』の発売が11月に迫ってきている、

ヴァルキリーシリーズ一作目『ヴァルキリープロファイル』のノベライズ。

公式のエニックスゲームノベルスからも出ているのだけれど、

濃密な文章と読み応えからこちらを選んだよ φ(`д´)カキカキ
 
著者の五代ゆうさんは、1979年から続いている長編ファンタジー小説
『グイン・サーガ』の著者である栗本薫さんが2009年に亡くなられて以降、
執筆を引き継いでいる確かな実力派。

冒頭でのルシオとプラチナの悲恋や、美しい天界の描写を読めば、

すぐに物語の中に引き込まれていく事間違いなし (゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。) ウンウン

 

様々な人間達がレナスのエインフェリア(英霊)として仲間になる

悲劇のストーリーもゲーム同等かそれ以上に良く描かれているけれど、

神族であるレナスの内面が徐々に変化していく過程も、小説だから楽しめるね。

 

残念なのは、この五代ゆう版の小説は現在では上巻しか入手が難しい事。

Wikipediaをはじめ、Amazonや国会国立図書館では下巻が確認出来ない。

とあるブログで下巻の目撃情報が書き込まれてはいるけれども、

入手は容易じゃないだろうし、まさに幻の一冊だね (; ̄ー ̄川 アセアセ

 

現実的なのはやはりエニックスゲームノベルスから出されている版。

こちらの著者である梅村崇さんは多くのゲームノベライズを担当されてきていて、

スタンダードで読み易く、ゲームでは描かれていないエンディング後の、

世界のその後が少しだけ描かれている点が満足度が高いね。

 

 

下巻がほぼ入手不可能なのが一番のネック。

その点を除けば、ゲームを知らなくても北欧神話をベースにした

ファンタジー小説としても読めるのでオススメ ( ゚ω^ )b