安倍吉俊・・・

退廃、閉塞感とでも言うべき言葉を連想させるような、

一度見たら忘れられない絵を描くイラストレーターだよね。

自分の中では古いもので2005年に「NHKにようこそ!」の表紙イラスト、

最近では2017年の「スチームガール」で同じく表紙イラストと、

意図せず安倍吉俊さんのイラストを目にしていた訳なんだけれど、

それほど強く意識してチェックしていた人では無かったんだよね。

 

それが少し前に、アニメ「serial experiments lain」を見て以来、アニメの内容と

キャラクターデザインを担当された氏のイラストの雰囲気に惹かれてしまい、

この10月は安倍吉俊さんが関わったアニメを探しては見ていたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

内容紹介

自殺したはずの友人からのメール。次第に自分の居場所を侵食されていく少女、玲音。
その少女の本当の姿とは~
深夜オリジナルアニメとしてエポックメイキング的な役割を果たした秀作が低価格リリース決定!
文化庁メディア芸術祭 受賞作品。

 

 

プレゼント・デイ

プレゼント・タイム

Ahahahahaha...

 

1998年放送の深夜アニメ。

不気味さを感じさせる笑い声から始まるオープニング。

その後に流れるBoaの「Duvet」は「アニメのオープニング曲」はテンポの良い曲であるべき。

という思い込みとは真逆の、淡々としていながら悲しさを感じさせる様な曲で、

第一話から回を重ねて聞く毎に、じわじわと自分の中に侵食していき、

今では何度も繰り返して聞くほどに気に入ってしまった曲だったね (゚ω゚)(。_。)ウンウン

 

ところが反対に本編の方はと言うと、何度見直しても全く話が理解出来ない。

現実世界(リアルワールド)とネット世界(ワイヤード)の境界が徐々に

曖昧になっていく中で、玲音が世界に偏在化していく・・・って話のはずなのだけれど、

考察しているサイトを参考にしてようやく「こういう事なのかなぁ」程度の理解力。

この記事を書きながらもう何度目かのlainを見直しているけど、達した結論は結局

「雰囲気を楽しめれば良いじゃない」でした・・・σ(^_^;

 

・・・でも訳が分からないなりに何度も見てしまう。

 そんな中毒性のあるアニメ( ゚ ρ ゚ )ボー

 

 

 

 

 

 

内容紹介

ほしいんだけどつい手がだせなかった…タイトル含めなんだがよくわからなすぎてスルーしていた…
そんなモラトリアム感満載の浪人と宇宙人のおりなすコメディが、ついにお手軽価格で登場!

地方の高校を卒業したまゆ子は、予備校に通うために親戚の下宿先の銭湯に下宿することとなった。だがその与えられた自分の部屋には、既に先客が待っていた。押入れに暮らす異星人の少女、ニア。こうしてへたれ予備校生とへたれ異星人との共同生活が始まった。

 

2000年放送。

安倍吉俊氏はオリジナルキャラクターデザインとして参加。

(コミック版も出されていて、このDVDと一緒に購入したんだけれどまだ未読・・・)

 

普段あまりアニメを見る習慣が無いので、正確な比較とは言えないけれど、

日常アニメって正にこうしたアニメの事だよね。って言うくらいに派手さが無い。

 

主人公であるまゆ子を含め、登場人物たちはリアルな位に、本当に普通の人達。

まゆ子は日々食事の事で悩んでいる浪人学生で、どこか劣等感を抱えているし、

毎日同居人の宇宙人ニアに振り回されて、とにかく苦労人。

彼女の下宿先である「荏の花湯」のオーナー言実は

都心部のOLを掛け持ちしながら銭湯の経営難に苦しんでいる。

まゆ子がバイトしている洋食屋「かるちえ」の店主、狩田も店が中々流行らず

娘の智絵にはいつも小言を言われている・・・

とまぁ、こうして書いていくと登場人物全員どれだけ生活苦なんだと思われそうだけれど、

笑える程では無い、やや地味とも言えるコメディの中で皆前向きに日々を暮らす姿に、

どこか心が洗われるような気がしてくるんだよねぇ (゚ω゚)(。_。)ウンウン

 

この作品ではニアをはじめ、宇宙人も何人か出てくるけれど、作中では既に

社会に至るところに進出してきていて、まゆ子たち地球人には普通の光景となっている。

宇宙人と言っても、少し姿が違うだけで殆ど地球人と変わらず、

何かSFらしい展開があるわけでもなく・・・。

ニアは何故、宇宙人社会の中で最低ランクの「アンダー7」に居るのか。

そして終盤で僅かに、宇宙人たちが乗ってきたとされる「母船」が絡んでくるけれど、

それらの事で、登場人物達の生活に何か大きな変化が訪れる事も無い。

 

全体的にレトロな雰囲気が漂う中で、ただただ登場人物達のドタバタ生活が流れていく。

最終話まで見終わっても「見せ場や一押しのシーンはこれ!」と言えるような

箇所は無いのだけれど、この記事で紹介する3作品の中では、

一番に、妙に心に残る作品になったね ウン(*-ω-)(-ω-*)ウン

 

 

一番の笑い所は本編よりも、次回予告の枠を使った

インド人によるインドの豆知識コーナー( ゚ω^ )b

 

 

 

 

 

 

 

内容紹介

おかえりラッカと愉快な仲間たち♪2002年にフジテレビ深夜他で放送された灰羽連盟。
放送直後より多くのファンを獲得しロングセールを記録した同作品が低価格リリース決定!

円形の壁に囲まれたグリの街、灰羽の暮らすオールドホーム、ある日突然、ラッカはそこにいた。
戸惑いながらも少しずつその生活に馴染んでいくラッカ。しかしやがて、短い夏の終わりに1つの別れが訪れる……。

 

 

2002年放送のアニメ。

安倍吉俊氏が同人誌で出していた『オールドホームの灰羽達』を元にしたアニメで、

脚本、シリーズ構成まで担当されているので、上の2つと比べると

作者の個性が一番強く出た作品と言えるのかもしれないね。

 

「灰羽」と呼ばれる存在は繭の中で夢を見ながら生まれてくる。

成長した姿で生まれてくる事や、生まれて直ぐに生えてくる灰色の羽と、

光輪と呼ばれる輪を持っている以外、普通の人間と変わらない彼らは、

高い壁に囲まれたグリの街で独特な掟を守りながら暮らしていた。

そんな中、空から落ちる夢を見たことからラッカと名付けられ生まれた主人公は、

オールドホームの仲間たちの助けを借りながら、少しずつ新しい生活に慣れていく。

 

中盤まではラッカを中心に、オールドホームの仲間達やグリの街といった

舞台を紹介していく様な牧歌的なエピソードが続いていく。

そして、ラッカ達に訪れた別れをきっかけに、

後半のストーリーでは、重苦しいシリアス展開になっていくんだ。

 "φ(・ェ・o)~メモメモ

 

その作品についての設定を知るのが好きな自分にとって、この灰羽連盟は

最後までハッキリと明示されなかった、幾つかの設定・・・

例えば、言葉や一般的な知識を持って生まれては来るけれど、自分の名前や

過去(転生前と言うべき?)に関わる事は一切覚えていない灰羽とは結局何なのか。

グリの街の外へは灰羽を含め、他の住人達も一切出られないが何があるのか。

そうした点が気にはなったものの、ストーリーは「贖罪」や「赦し」と言ったものに

重点が置かれていき、そちらに気を取られていったので、見終わった直後も

さほど気になる程でも無かったね(勿論、とても気になってはいるけど)

 

クライマックスへの盛り上がりはあるものの、先に紹介した「Niea_7」と同じで

ただ灰羽達の生活を流しているだけとも言える内容なんだよね。

でもこちらは哲学的な要素が強く、謎も謎のまま残ってしまうので、

何度も見直し、考え、自分なりの答えを出すべきなのかも。

要は深い話ってことなのです。深いなぁ。うん、深い(o-´ω`-)ウムウム

 

 

ところでこの作品は、オープニングの「free bird〜真昼の月へと〜」の他に

本編BGMも素晴らしかったのだけれど、

調べてみると、なんと音楽担当は「大谷幸」さん。

ゲーマーにとっては「ワンダと巨像」で名曲の数々を作曲した人だったんだなぁ。

意外な所で自分の好きなゲームに関わっていた人の作品と出会う。

こうしたサプライズが嬉しいや(*´σー`)