革の修理をしていると、モノの価値って正しいなと身に染みて感じます。
まず、ブランド品といっても、カバンの単価が1万円位、3万円位、5万円位、10万円位、20万円位、50万円位と幅があります。
そして、それはその商品に注いだ熱量のレベルと同じなんです。
まずは、革製品だと思って依頼されたものが、合皮や人口革だったりすることが多いのは、単価が低めのものが多いです。
雨風に強いですが、剥がれた箇所などは直すことができません。革を模して作られた物であって、強靭で長持ちな素材ではないからです。
次は、本革で作られているものの、革の端材を出さないようにカットされたんだろうと思う革製品です。
単価は少し高くなりますので、もちもその分よくなりますが、弛みや皺がでてきたときに、パーツごとのチグハグ感がでてきます。
梅雨の時期にいきなり癖がでる髪の毛のようで、生き物だなぁ。という素材が感じられ、味のある雰囲気になります。
次は、良い革を仕入れて作ったのだなぁと思う革製品です。
革の鞣しが素晴らしいので、弛みやシワなどが製品の成型に影響するように表出しません。
このタイプはベースが美しいので修理はとってもしやすいです。汚れを落とせば、色は入りやすくのりやすいのに、落ちにくい。なめしがいいんだなぁと感心します。
次は、細部にもこだわっているなぁと思う革製品です。
まず、裏地がつきます。
革製品はなぜか裏地のついていないものがすごく多いです。
革は濡れるのに非常に弱いですし、シミになりやすいので、ペットボトル等入れられなくなります。裏地はとても重要です。
また、金属パーツをいくら擦っても色が変わりません。メッキではないということです。
次にデザインにも注力しているなぁと感じる革製品です。
これは既存のものでは考えにくい特徴があるものや、性別や世代に囚われない形や、シンプルなのに品がある等、それぞれの特徴がありますが、目を引く何かがあります。
そして最後に、すべてを包含している革製品に辿り着きます。
良い革を使って、金属パーツや裏地の選択も、すべての長所を殺すことなく、最適なバランスを保ったデザインと製造。
ここまでくると、そのブランド名は聞くだけで品質保証であると感じます。
モノの良し悪しを知らないと、ブランドって見栄のように見えるものですし、実際に名前だけのようなブランドも数多く存在します。
ブランドってその名前があるだけで信用できる、価値があるって分かりやすく示したラベリングです。
つまり、正しいブランディングとは、どうやって信用を具現化するかってことだと思います。
