今日は、テレビで、「世界の日本人妻は見た」を見ました。
今週は、キューバです。
新聞のテレビ欄によると、奇跡の独裁共産国キューバということなので、興味を持ちました。
番組では、アナウンスは、キューバのことを、独裁国家、共産主義国家、社会主義国家ということを強調して、ネガティブなイメージを持たせようとしている印象を受けました。
ところが、キューバの雰囲気は、そのアナウンスを裏切って、明るいものでした。
新聞のテレビ欄にもあるとおり、「楽園島に飛び出した妻SP」そのものでした。
キューバは、社会主義国家を看板にしています。
でも、旧ソ連や旧東欧の社会主義を標榜している国家とは違って、うまく機能しているようです。
確かに、物資には不足しています。
でも、飢えてはいません。
配給制ですが、旧ソ連旧東欧とは違って、砂糖の量以外は十分物資はあるようです。
それに、物資が不足している原因は、旧ソ連崩壊と国交のないアメリカの理不尽な経済制裁のよるもので、キューバの経済政策の破綻ではありません。
キューバは、ソ連が崩壊する以前は、ソ連が主な貿易相手であり、砂糖貿易が命綱でした。
ところが、ソ連が崩壊して、経済危機に陥りましたが、それも切り抜けることができました。
キューバの経済政策は、少なくとも失敗はしていないようです。
月収約2000円ということですが、物価が安ければそれで生活に困窮することはないでしょう。
平等ということが、悪平等ということにはなっていないようです。
亡命キューバ人がいますが、その人たちは富裕層が多いようです。
また、確かにキューバは共産党独裁国家です。
私も、国家の仕組みとしては、複数政党制のほうが好ましいと思っています。
ところが、それもよしあしです。
中南米の国々では、選挙によって社会主義政権がいくつか誕生しています。
ただ、それもアメリカの多国籍企業の資金力を背景とした新自由主義を掲げる政党と僅差の当選です。
いまだに、新自由主義の政権で、事実上アメリカの属国である国もあります。
キューバも、革命前まではアメリカの属国でした。
事実上の植民地でした。
革命後、アメリカの多国籍企業を国営化したのです。
もしも、キューバで選挙を行ったら、アメリカの多国籍企業に推された新自由主義の候補者が豊富な資金力を背景に勝利してしまう可能性が高いです。
キューバは、特にアメリカの影響が強いところでしたから。
結果として、皮肉にも、共産党の一党独裁が幸いしたといったところでしょうか。
また、一党独裁いうと、政治の腐敗度が気になるところです。
しかし、キューバ政府は、明らかに日本ほど腐敗はしていないようです。
放送では、キューバの小学校での朝礼を取り上げていました。
全員で、ゲバラのようになろうとか、アメリカ資本主義打倒だとか唱和していました。
これには、私もドン引きしましたが、よく考えると、日本の学校で君が代斉唱だとか二宮金次郎とかやっているみたいなものかと。
すでに死んでいるゲバラを崇拝しているみたいですが、生きているカストロを崇拝しているわけではありません。
キューバでは、個人崇拝はNGだそうです。
そのため、カストロなど政府高官といえども、身内を優遇することはありません。
それどころか、カストロの娘は、アメリカに亡命しています。
長らく君臨してきたフィデル・カストロが病気で退任したときには、弟のラウル・カストロが後継になりましたが、これとても身内を優遇したわけではなく、ラウルは革命の同志であったという理由です。
キューバは教育費が無料です。
そして、中南米など国等第三世界から留学生を引き受けて、高度な教育を施しています。
また、キューバは医療先進国です。
医学教育のみならず、災害があった滝には千人以上の医師団を災害地に派遣して、救援活動に当たっています。
以上のことで、キューバは、世界的に非常に高い評価を受けています。
日本国憲法序文には、「名誉ある地位を占めたいと思ふ」とありますが、キューバこそ、その名誉ある地位についている国だと、私は思います。
最近話題になっている言葉として、「国民総幸福量」というのがありますが、明らかに日本よりもキューバのほうが国民総幸福量は高いものと思われます。