私は猫のミーちゃんと二人暮らしです。でもこうなるまでには紆余曲折がありました。
実は元々ミーちゃんは私の亡くなった母が飼っていた猫です。一昨年一人暮らしの母が急死しました。そんなわけで、誰も世話する人のいなくなったミーちゃんを私が引き取ることになりました。
ミーの身の上を考えると、悲しい出来事がいくつかあります。
まず、ミーが初めて母のもとで飼われるようになったのは、父の四十九日が終わったことがきっかけでした。
父が癌のため60歳で亡くなったのですが、その虚脱感のある日々を過ごしているうちに、母が庭に野良猫の出入りしているのに気がつきました。それがミーとの出会いでした。本当は、父の生前から庭に来ていたのかもしれません。しかし、父の闘病生活のため、とてもそこまで気が回るような状況ではありませんでした。
父が亡くなったあとで、なんとなく邪険にする気持ちにもなれず、父の四十九日の法要が終わったのを機会に家の中に入れてやるようになりました。こうして、ミーは母のもとで飼われることとなりました。
私が初めてミーに会った時のことを良く覚えています。私がはじめましてと言うと、ミーは喉をゴロゴロ鳴らしながら私にすり寄ってきました。実は、ミーはほとんど鳴きませんというよりもほとんど声が出ません。。獣医さんの話によると野良猫のころに雨風に打たれて風邪をひいて声帯を悪くしたのではないかとのことです。ミーはにゃーと鳴いてお愛想をすることができないのでそれを補うように良くゴロゴロと言いながらすりすりとすり寄ってくる猫で、非常に愛想が良い猫だとの印象を受けました。
また、当時母のもとにはもう一匹猫がいました。名前をパイといいます。
10㎏もある巨大なデブ猫で、なかなか見ごたえのある迫力のある猫でした。
最初ミーはこの図体のでかい先輩猫を怖がっていました。
しかし、パイは穏やかな性格の猫です。ミーはすぐにパイが自分をいじめたりしないと分かり、親猫だと思ったのかパイに甘えてばかりいるようになりました。
ミーとパイはいつでも一緒で仲良しでした。
そんな日が何年か続きましたが、パイのほうがずっと年上の猫ですから、必ず別れの日はやってきます。
ある日突然老化のためパイががっくりと弱ってしまい、数日後にいなくなってしまいました。年寄り猫ですから死んでいることはわかるのですが、とうとう死骸は見つかりませんでした。
ミーは仲良しのパイに先立たれてしまいました。
その後、母とミーとの二人暮らしが続くのですが、先ほども申しましたように、母にも先立たれてしましました。
そして、結局私が長崎に引き取ることとなりました。
このごろのミーちゃんは非常に甘ちゃんです。私が市役所に勤めていたころはずっとアパートに一人ぼっちでしたから淋しいのでしょう。
それは私が市役所を辞めてミーちゃんといる時間が増えてからも変わりません。
ミーちゃんは時々夜中に起こしに来ることがあります。
声があまり出ないので、私の顔に爪を立てて起こしに来るのです。
たまらないので起きるのですが、起こしてどうしてほしいわけでもなく、ただゴロゴロ言ってすり寄ってくるだけです。ただ単にかまってほしいだけなのです。
ミーは自分をかわいがる人や猫との別れを何度も経験しているので、不安なのだと思います。
ミーちゃんも今年で15歳ぐらいで高齢猫になりました。慢性腎不全を患っているので、もうあまり長くは生きられないでしょう。
せめてあともう何年かは生きてほしいものだと思います。
そして、もう淋しい思いはなるべくさせたくないと思います。
幸いにして、行政書士開業も、自宅兼事務所で開始する予定です。
