ZX-12R は主に北米やヨーロッパに輸出され、海外の多くのバイクファンを魅力しました。
時速300km/hまで一気に加速する異次元とも言える動力性能は、一般の高速道路を他車の流れにのりながら巡航する場合にも、充分な余力が快適さをもたらすものでした。
バランサーによって振動が打ち消されたエンジンは、それこそ絹を引き裂くように滑らかに吹け上がります。
(前のZZ-R1100と比べると、10年の差を実感します)
ZX-12R(A1型)
2004年のモデル(B3型)からは、環境基準にも適合するように排気ガスの清浄装置(キャタライザー)が取り付けられました。
ZX-12R は毎年、細かな熟成を積み重ねながら完成度を高めていきましたが、2006年に Kawasakiトップモデルの座を後継の ZZ-R1400 に譲ると、ファンから惜しまれながらも生産終了となりました。
ZX-12Rの後継となったZZ-R1400
私自身も、これから先何年もの進化を見届けたいと思っていただけに残念です。
もし、ZZ-R1400 のエンジンを積んだ ZX-14R が有ったら、どんなバイクになるのでしょうね。
いつかお目にかかれる日を、心の中で楽しみにしています。
シリーズ「ZX-12Rの生い立ち」終わり
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