子供の頃は不思議な体験をするもので
よく「リンリン」と楽しい音が聞こえる事がありました。
それを私は妖精さんと呼んでいます。
クリスマスの夜に今でも外に出ると
「リンリンシャンシャン」と音がし
クリスマスの音と呼んでいます。
幼い頃、夜に階段を降りてトイレに行こうと寒い中立っていたことがあります。
面倒くさがりなので、身体浮かないかな〜とただ突っ立っていました。
仕方がないと思い降りようとしたその時
ふわり。
身体が宙に浮きそっと階段下へ降ろしてくれたのです。
ご先祖さまだったのか、神様だったのか分かりません。一瞬ぽかんとしなが、そのままトイレに走りました。
その後上にあげて貰おうと思い待ってましたが身体は浮かず。
横着がバレていたようでそのまま諦めて階段を上がりましたが、奇跡のようなこの体験は今でも忘れられません。
そして子供の頃の不思議は他にもありました。
私には大好きな人形が居ました。
火垂るの墓で節子が抱いている赤ちゃんのお人形さんとそっくりなお人形さんでした。
とても大好きで、私の大切な相棒で親友でした。
ままごとで、口を開けて?あーん。と何回も言うと口を開けてくれたので
「お母さん!お人形さんが口を開けたよ!」と言い人形に目を向ければ閉じている。
可愛いね、と言えば瞬きをして「ゆっこちゃんもね」と言ってくれる
そんな大好きなお人形さんと小学生1年まで一緒でした。
綿が出れば縫ってあげて、汚れれば拭いててあげて、見た目はボロボロでしたが、あれ以上のお人形さんには会えたことがありません。とても大切なお友達でした。
学校から帰るとお人形さんが居ません。何処を探しても部屋の何処にも…
母に尋ねると「お父さんが汚いから捨てたよ」と言うのです。
お父さんああいう人だからと言いますが、止めなかった母も同罪です。
どうせ小言みたいにぶつくさ言いながら見て見ぬふりでもしたのだろうと、手を取るように脳裏に巡ったのを覚えています。
小学1年生あの日私は、世界でたった1人の大親友を喪いました。
人の大切なものに許可もなく手をかける。
そんな大人にだけはなりたくないと涙したのを覚えています。