1週間ほどしても、警察署、保健所からは連絡がないので、私たちはワンちゃんを連れて、保護した近郊の住宅地を歩く事にしました。ワンちゃんを知っている人に出会うかもしれないことを、期待して。
1番近い場所は峠道を少し登ったところにありました。別荘地として開発された宅地です。
車を降りてワンちゃんを歩かせてみました。匂いを嗅ぎながら、どんどん進んでいきます。左、右、右と曲がり、突き当たりにあった家の前で止まりました。
「ここ知っているの」
ワンちゃんはそのまま、入ろうとします。
よく見ると、駐車スペースに犬をブラッシングした後とみられる抜け毛が落ちていました。
「ビンゴ」と思った私は、とりあえず、別で回っている夫に伝えるため、車を降りた場所まで一度戻ることにしました。
夫を待っていると、前から電動カートに乗った男性の姿が。
「このワンちゃん知ってますか?」
