くうぺえの読書の記録。

くうぺえの読書の記録。

読んだ本の感想の記録。
更新は不定期。

こんにちは。

読書の記録第73回です。

 

今回紹介する本は、原田マハ「〈あの絵〉のまえで」です。

 

 
 

 

以下、本の裏のあらすじより。

 

「絶対あきらめないで。待ってるからね。ずっと、ずっと」。

美術館で受け取ったのは、亡き祖母からのメッセージーー。

作家志望でライターの亜衣は、忙しさを言い訳に遠ざけていた祖母を突然喪ってしまう。

後悔と孤独に苛まれる亜衣を救ったのは、お節介な年上の隣人だった(「豊暁」)。

傷ついても再び立ち上がる勇気を得る極上の美術小説集。

 

こちらの作品は、6つのお話が収録された短編集です。

それぞれのお話に、実際に存在する絵画が出てきます。

 

〈ドビーニーの庭〉フィンセント・ファン・ゴッホ

〈鳥籠〉パブロ・ピカソ

〈砂糖壺、梨とテーブルクロス〉ポール・セザンヌ

〈オイゲニア・プリマフェージの肖像〉グスタフ・クリムト

〈白馬の森〉東山魁夷

〈睡蓮〉シリーズ5点 クロード・モネ

 

これらの作品を題材にしたお話というわけではなく、これらの作品によって今の停滞している自分から勇気を出して一歩前に踏み出そうともがく人たちのお話が6つ入っています。

あらすじにあった作家志望の亜衣は、「独立できるようにするため」と言って住んでいた祖母の家から近くのアパートに引っ越すことに。

祖母には「一人前の作家になるまでは帰らない」と言い、フリーライターとして活動していた。

フリーライターと言っても、書いているのはサクラとして商品などのコメントを書き込む仕事。

使ってもいない商品を良く見せるためのコメントを書いて生活をしていた。

そんなある日、祖母が亡くなった報せが届く。

自分が祖母との約束を果たせず、後ろめたく思っていたとき、隣の部屋に年上の隣人が引っ越してくる。

少しずつ交流をしていき、一緒に食事をするまでの仲になり、亜衣は「スガワラ」というその隣人とある約束をするーー。

 

どのお話も絵画に思い入れがあったり、その絵画を見て一歩踏み出す決心を得たりしていて、とても良いお話ばかりでした。

巻末にはそれぞれの絵画が収蔵されている美術館の学芸員の方たちからの解説も入っていて、それぞれの絵画に込められた画家の想いが綴られていて、解説も非常に興味深い解説になっています。

ページ数も解説を入れて200ページほどなので、あまり本を読まない方も読みやすいかなと思います。

本の表紙になっているクリムトの絵に惹かれて読んでみましたが、私は「聖夜」という話で泣いてしまいました(笑)。

雪山へ登山に行った息子を亡くした夫婦のお話だったのですが、最近涙腺が弱くなっているのか、こういうお話は小説でも泣いてしまいます。

このお話もとても良いお話なので是非読んでみてほしいなと思います。

 

少し長くなりましたが、今回はこの辺で。