こんにちは。
読書の記録第59回です。
今回紹介する作品は、「怪盗フラヌールの巡回」西尾維新です。
西尾維新先生の小説は、戯言シリーズしか読んだことがなく、本屋さんで見つけて別のシリーズも読んでみようと思って読みました。
普通の怪盗ものとはまた違ったテイストでとても読みやすくて面白かったです。
内容は、初代怪盗フラヌールの長男が主人公で、初代怪盗フラヌールは交通事故で亡くなってしまいます。
父親が亡くなった後、3人の子供たちは初めて自分の父親が世間を騒がせた「怪盗フラヌール」であったことを知ります。
自分の父親が犯罪者であることを知りショックを受けた妹は、精神を病み病院に入院し、弟は姿を消します。
長男である主人公・あるき野道足は、愛する乳母・閨閥艶子と共に盗品博物館に置いていある父親が盗んだ盗品を持ち主に返す、「2代目怪盗フラヌール」を名乗り、返却怪盗として活動をしはじめます。
父親が最初に盗んだ品物・「ダ・ヴィンチの浮世絵」を持ち主である水深美術館に返却し終え、次の品物に選んだのは、竜宮城から盗んだという「玉手箱」。
竜宮城について調べていくうちに分かったことは、学生がいないのに大学を名乗っているという「乙姫島海底大学」というところから盗んだということ。
瀬戸内海にあるということがわかり、警察などから出禁にされているという名探偵・涙沢虎春花と共に文字通り海底にある「乙姫島海底大学」へ表向きは取材として行くことになる。
大学に着くと、唯一父親である怪盗フラヌールを捕まえたことがる刑事・東尋坊と広島県警の罠鳴・愛媛県警の待葉椎がいた。
主人公がフリー記者として出入りしている出版社に届いた予告状を譲ってもらい、東尋坊に渡しており、念のためこの海底大学に来たと言う。
2代目怪盗フラヌールは無事に「玉手箱」を返却することに成功するが、予期せぬ事態が起こり…⁉︎
返却怪盗。
とても斬新だなと思いました。
2代目ということで、父親と同じように怪盗としての道をいくのかと思いきや、犯罪者で盗んだ金品で育てられたという事実を知り、父親を恨み、「復讐」として父親が盗み、盗品博物館なるところに大事に保管していた盗品を持ち主に返す。
なかなか無い怪盗ものとしてとても楽しめました。
「玉手箱」を返すというところまでは前半戦という感じで、物語のメインは後半に起こることという感じでした。
この作品はシリーズということで続編があと2作あるので、また読みたいと思います。
長くなりましたが、今回はこの辺で。