我は湖の子(原題 琵琶湖のほとりに生まれて その2) | NEWT〇N投稿への道

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科学ライターへの夢は潰えても、あがきたくなるお年頃(泣)。
福島原発事故への対処を、希望をもって進められるように、
基点になれたら、本当にうれしいです。

以下は、私が運営しているもう一つのBlogに、連作として書いたものの抜粋です。

今の反原発の運動に対し、ものすごく違和感を感じ、たまらなくなって書いた文章です。


リスク管理とは何か?

この寓話から、


先週の日曜日、バスケットチーム「滋賀レイクスターズ」の試合を見に大津に行っていた。鳰の浜あたりの界隈を県立体育館に向かって歩いていて
近畿圏の労働団体が主催していると思われる反原発のデモに出会った。
「若狭の原発から、琵琶湖を守れ」
というシュプレッヒコールが、繰り返されていた。
先頭を行く女性の持っていたプラカードには、京阪神の都市の名前と母親の会と書き添えてあった。

琵琶湖を守れ、であって、滋賀県民を守れ、ではなかった。

目の前に、滋賀県民が溢れているというのに。
僻みと取られてもいい。私は、もと地元民として、いいたい。

琵琶湖の水の前に滋賀県民120万人の心配をしてほしい。嘘でも建前でもいいから
この数値はやや厳しめだと思うけれど、ま低めにしておいたほうが、安全性確保としては理解するとして、飲用水のセシウム濃度として、10Bq/リットルを起点にして、大阪・神戸の水道水がその濃度に達するには、琵琶湖の表面にどれだけのセシウムが降らないといけないか、を計算してみよう、深刻な問題だとわかってもらうために。

大阪の淀川の平均流量(枚方での測定値)は421立方メートル/秒
それに対し、琵琶湖から宇治川(瀬田川)へ流れ出す平均流量は、140立方メートル/秒程度である。
つまり淀川の水のうち、琵琶湖由来の水は30%程度、
逆にいうと、琵琶湖が放射性セシウムに汚染された結果で、淀川に影響が出るとするならば、
淀川の水のセシウム濃度の3倍の濃度で琵琶湖が汚染されているないと、計算が合わない。

つまり、琵琶湖の水は、30Bq/リットルとなっていると予測される。
琵琶湖の水が30Bq/リットルに汚染されるためには、琵琶湖の表面に、1m^2あたりどれだけのセシウムが降らないといけないか、を計算するためには、1m^2の琵琶湖の表面の下に、どれだけの水が蓄えられているかを求め、そこに、30Bq/リットルを掛ければいい。

琵琶湖の水深(平均)は41mあるから、1m^2の表面の下には41m^3の水がある。これは41000リットルにあたるので、その区域にあるセシウムの量は、123万ベクレルになる。
1m^2当たり123万ベクレル……この数値が、福島第一原発付近でいったらどこに相当するだろうか?

見飽きた、という方も多いだろうけど、
文部科学省放射線量等分布マップを見てみよう。
http://ramap.jaea.go.jp/map/mapdf/agreement.html

富岡町の大部分がその土壌汚染濃度である。
滋賀県民120万人が、緊急避難しないといけない、という事態ではじめて、
琵琶湖が、下流で健康被害を起こす程度に汚染されるわけだ。

若狭海岸の原子炉の集中ぶりを考えれば、十分にありうることだけど、
「近畿1400万人の水がめ」の心配をする一方で、
滋賀県民120万人の生活が壊滅することを、気にかけない、京阪神の人々の思考回路が浮き彫りになる……。
まして、若狭海岸はどんな事態になるのか、に一切触れようとしないこの人たちって。

私は、関西人ではないのかもしれない、北陸の人間なのかもしれない……京阪神の人からは、そう見えているのかもしれない。