大仰な題名と感じられるだろうか。あるいは、煽りだ、とさえ思う人もいるかも知れない。
が、このニュースを見て、あらためて、被災地での廃棄物の量に思い至り、
これくらいの行政的な宣言をしていいのでは、と感じてしまったのだ。
被災3県がれき処分、わずか5%…細野環境相
(読売新聞 2月21日(火)13時54分配信)
この記者会見の趣旨は、被災地を各地で受け入れてほしい、という話なのだが、その是非は、またの機会にしたい。
その前に、記事に現れたがれき総量に注目してほしい。
(以下 引用)
同省によると、3県のがれきの量は、岩手476万トン、宮城1569万トン、福島208万トン。これまでに処分された割合は、岩手8%、宮城5%、福島4%。
(以上 引用)
総計 2253万トン。‥‥みなさん、試しに、自分の住んでいる町で出ている廃棄物の量を調べてみてもらえるだろうか。そして、それを人口で割って、一人当たりで計算してみると、いいだろう。
日本全国で均せば、一人の日本在住者が1年で出すゴミの量は、377kgになる。
言い換えれば日本全体での1年のゴミ(一般廃棄物)排出量が、4,811万トンでしかない、ともいえる。
(環境省報道資料「一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成20年度)について(お知らせ)」より 平成20年1年間のゴミの量)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12391
日本列島で1年に出る一般ごみの50%程度が、一気にあの限られた面積で発生してしまったのだ。
視点を変えて、このゴミを処理するために、どの程度の処分地が必要か、と考えると
いい例として、東京の「夢の島(14号埋立地)」を挙げることができる。
今はスポーツ施設などがある公園になっているけれど、ゴミ戦争と言われたころの東京のゴミの埋め立て処分地。その面積が40万平方メートル以上ある。この島を埋め立てるために、搬入したゴミの量はというと、1030万トン程度でしかない。
被災地で発生している廃棄物の量は、その2倍以上。つまり、夢の島を2つ優に作ることができる量である。
それだけの量が、今、被災地で山積み状態になっている。
みなさんご承知のとおり、ゴミの減量という点でも、リサイクルやリユースが大きな意味を持つ。
が、被災地の廃棄物は、それらが十分に分別できていない、と考えられる。
私の見聞はたかだか知れているけれど、仕事柄、家電製品の倉庫を数か所、震災の2か月後に整理している。
あまり公言すべき内容でないけれど、
無事に売れるかどうか、確かめることもできないまま(あまりに量が膨大だったため)、
梱包箱から出すこともなく、たとえば消火剤もかぶったままの状態で、巨大なトラックに積み込んで廃棄していた。
資源ごみがどうか、という以前の段階‥‥可燃・不燃の分別もできていないような排出のしかただった。
そうして、石巻あたりでは、小学校の隣に、高さ数十メートルになるまで山と廃棄物が積み上げられ、ブルドーザがかき回している、という実態‥‥
以上は、5月ごろの光景だが、廃棄物の処分が今なお5%程度、というからには、大勢は変わっていないだろう。
まぜこぜのゴミが野積み状態で放置されている。
まさに、数十年前、日本の大都市で「ゴミ非常事態宣言」が出された頃の光景そのものである。