4年生は、電気の学習中です。

 ここではざっくり書くと、電流の流れる向きや大きさを「検流計」で計って調べたり、電池2個の直列つなぎ、並列つなぎを学んで、電池1個の時とパワーを比べたりしていきます。

 

 大抵のクラスで、この単元用に学習教材として業者から「モーターカー」を購入することが多いです。まぁ、定番といった感じ。

 ただ、この「モーターカー」が実はクセモノです。

 どの教材会社のどんなタイプのモーターカーセットを購入するかで、学習時のスムーズさが全く変わってきます。

 

 本当は、「私自身が選んで」注文したいところなのですが、学校事情によってはそうもいかないこともあります。

 困るのが、「完成度の悪い教材」を担任が注文してしまった時です。

 

 例えば、導線の「接点部分」がどうなっているか?※写真

 

 

 理想なのは、接点部分が「完成済み」なっている教材です。

 接点部分を児童が組み立てるタイプになっている教材は、手先の器用さによって、天と地ほど作業時間に差が生まれます。

 

 今回、担任が選んでくれたモーターカーの接点部分は、導線を定規で測って切るところから始まり、接点部品への導線の通し方、挟み方も複雑で、ここでものすごく時間がかかりました。

 勿論、組み立ての得意な子には、困っている子のヘルプに回らせましたが、それでも時間がかかりました。

 

 おまけに、教材の整形完成度が低く、接点部分の部品がパチッとなかなかハマりません。大人の私でも手こずるほどでした。

 

 次に困ったのが車軸。材質が柔過ぎで、ちょっと子どもが上から車体を押し付けただけで、車軸が簡単に曲がってしまい、タイヤが回らなくなったり、ゆがんで直進しなくなってしまう始末。

 

 その点、もう一方の学校で購入したモーターカーは、接点部分は「完成済み」になっていて、子どもたちは、電池ボックスやスイッチ等に、さくさくとつなぐだけであっという間に車が走り出す設計でした。

 

 その差は歴然で、K校のモーターカーは車を走らせるまでに1時間。

 S校のモーターカーは、部品の数もやたら多く、さらに部品の整形完成度が悪く、全ての子が車を走らせるところまで辿り着くのに、何と2時間半かかりました・・・(つ、疲れた~)。

 親御さんにお金を払ってもらって購入した教材ですから、有効に活用する必要がありますので、作らないというわけにもいきません。

 

 K校のモーターカーは作るのが簡単で良かったのですが、ただ一つ、重大な欠点が!

 プラスチックのタイヤのつくりが貧弱で、ちょっと車が壁にぶつかっただけで、ポキポキと、車軸とタイヤの接続箇所が折れてしまうのです。

 これにはホトホト参りました・・・・。

 

 約半数の子が、「折れちゃいました~」と、車を私のところに持ってくる事態に。

 予備のタイヤもあっという間に尽き、私はアロンアルファを片手に修理に走り回る事態となってしまいました・・・(これまた、つ、疲れた~)

 

 そんなわけで、教材選びは重要です。

 

 ですから、自分が担任の時は、できるだけ「部品数が少なく」「シンプルな車の作り」で、必要な部分は「完成済み」になっていて、且つ、「タイヤや車軸が丈夫そうな」タイプを選ぶようにしていました。

 

 車を作って走らせるのは楽しく、喜ぶ子が多いのは確かなのですが、敢えてモーターカーの教材は購入せず、電池やモーター単体でシンプルに実験を進めて学習するのも手です。自分が担任した時には、そのようにした年もありました。

 ただ、子どもは、モーターカーだとホント喜ぶので、そこは悩みどころです。