僕がキャットタワーでのんびりしていると【いんたーふぉん】がなった。
「今頃誰だろ。今日は来客の予定も、宅急便や宅配もないはず」
NAOが呟く。
僕が寝室に隠れていると、NAOがリビングから玄関へとやってきた。
やっぱり急なお客さんかな?
と…NAOが段ボールを抱えて、リビングへ戻っていく。
お客さんじゃなくて、お届け物だったのかぁ。
慌ててリビングへ行くと、NAOが段ボールを開けて、ガサゴソやっていた。
「わぁ!可愛い花瓶とドライフラワーだ!」
「僕にも見せて!」
僕がそう言うと、NAOは花瓶とドライフラワーを、僕の傍へ持ってきてくれた。
「綺麗な花瓶とお花でしょ?」
これが【はな】かぁ。でも、匂いしない…。
「あづきともなかのお母さんが贈ってくれたんだよ。誕生日プレゼントだって」
つまり、叔母さん。NAOの妹だね。
そう、今日はNAOの誕生日だったんだ、年齢は伏しておく。
ってか、僕知らないんだよね。あはは💦
「これはドライフラワーだから、匂いはしないでしょ」
首を傾げている僕を見て、NAOが笑いながら言う。
そして、玄関の下駄箱の上に飾るために持ち去った。
そんなに急ぐと、また蹴躓いてすっ転ぶよっ!
何はともあれ、お誕生日おめでとう、NAO。
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